【明治安田J2リーグ】FC今治 1−0 サガン鳥栖(9月12日/アシックス里山スタジアム)
「逆輸入Jリーガー」であるFC今治のMF中井卓大ピピが、華麗なターンから持ち上がってチャンスメイク。ファンを騒然とさせた。
今治は9月12日、明治安田J2リーグ第6節でサガン鳥栖と対戦。ダブルボランチの一角で先発した中井は序盤から積極的にボールに絡み、44分には個人能力で違いを作り出した。
自陣でのビルドアップの場面でGK伊藤元太から縦パスを受けた中井は、華麗なボディーフェイクを入れてボールに触れずに鳥栖のMF西澤健太を翻弄する見事なターンを披露。そのまま30mほど縦に鋭く持ち上がると、ハーフウェーライン付近から右足アウトサイドで絶妙なスルーパスを供給した。
パスに反応して右サイドを抜け出したFWエジガル・ジュニオからのクロスは相手に弾かれたものの、解説の西田剛氏も「上手いですね中井選手」と反応。さらに「ボールを触らずに前を向いて、前進していきましたね。非常に良いプレーでしたね」と高度な技術と判断力を称賛した。
この一部始終はSNSでも話題に。ファンからは「中井さすがやな」「ピピそれはうまい」「個で外したな」「身体の使い方が上手い」「センス見せたなー」「ジダンみたい」「ひっくり返したなー」「ワクワクするな」など絶賛の声が殺到。さらに「ピピくん一枚で剥がせる能力あるからトップ下の方が脅威な気がするが」といった戦術的な視点のコメントや、対戦相手のファンからの「ピピさんにうまいことやられたけど失点しなくてよかったね」という安堵の声も上がった。
先輩からの熱いゲキも
滋賀県出身で現在22歳の中井は、9歳で世界最高の名門レアル・マドリードの下部組織に日本人として初めて入団。順調にカテゴリーを駆け上がってBチームまで辿り着いた。トップチーム昇格こそ叶わなかったものの、直近3年間はスペインの下部リーグで研鑽を積み、今年7月に今治と契約してJリーグ初参戦を果たしている。ちなみに「ピピ」とは泣き虫だった幼少期の愛称であり、Jリーグでは「中井卓大ピピ」を登録名とし、ユニホームネームにも「PIPI」を入れている。
85分までプレーしたこの日の中井は、いずれもチーム最多となるチャンスクリエイト3回、タックル数3回、こぼれ球奪取6回を記録。パス成功率も85.9%(相手陣内は91.3%)と高い水準を維持し、攻守で抜群の貢献度を見せた。
なお、今治は89分に決勝ゴールを奪って1−0で勝利し、6節にして待望の今季初白星を挙げた。Jリーグ公式サイトによれば、試合後に中井は「こんなに嬉しい勝利はないです。自分自身もチームも練習どおりの戦術でプレーできて、本当に良い試合ができたと感じています」と喜びのコメントを残した。
さらに「前節が個人的に本当に酷いプレーをしてしまい、今週もう一度集中して切り替えてやってきましたし、試合前にはヨシくん(駒井善成)からも『お前が心臓なんだ。お前が止まればチームが終わると思って、ミスを恐れずに自信を持ってやれ』と言ってもらえました。すごく感謝しています」と、先輩からの熱いゲキが躍動の裏にあったことを明かしている。
(ABEMA de DAZN/明治安田J2リーグ)