経済

2014年9月16日 11:52

“ニホンウナギ稚魚”の乱獲防止、政府が呼び掛け

2014年9月16日 11:52

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 日本の食文化を代表するニホンウナギ。その養殖用の稚魚・シラスウナギの漁獲量は、乱獲によって50年前の1割以下にまで激減し、6月には絶滅危惧(きぐ)種に指定されました。東京で国際会議が開かれ、ニホンウナギの約8割を消費する日本が乱獲を防ぐための枠組みを作るよう呼び掛けました。

 (経済部・大倉瑶子記者報告)
 資源管理が急務となるなか、日本、中国、台湾など4つの国と地域がこの会議に出席しています。日本政府は、国内で養殖に使うシラスウナギの量をこの4年間の平均と比べて約30%削減する方針を明らかにしました。日本の取り組みを示し、各国にも来月の漁期が始まる前に制限を促したい考えです。その背景には、2年後のワシントン条約で国際取引を規制されるのを回避する狙いがあります。日本は、シラスウナギの約半分を中国や台湾などから輸入しているため、取引の規制が実行されると消費者に届くウナギが減少し、価格が上昇する可能性もあります。参加国がどこまで具体的な生産量についての削減値を示し、枠組みに合意できるか注目の会議となります。

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