経済

2016年3月15日 11:51

マイナス金利、1カ月の効果は?次、どうする?

2016年3月15日 11:51

広告

 日銀が初のマイナス金利を発表して1カ月あまり。株価は一時、1万8000円近くまで上昇しましたが、回復するには至っていません。為替も1ドル=121円台から現在は7円もの円高です。日銀は金融政策決定会合を開いていますが、水面下では次の一手も模索しています。

 (経済部・柊知一郎記者報告)
 マイナス金利の導入は驚きを持って迎えられましたが、一方で、日銀が期待したほどの効果は出ていないのが実情です。確かに日銀の狙い通り、市場の金利は下がり、銀行の貸出や住宅ローン金利は下がりました。しかし、中国経済の減速や原油安によって、世界的な株安の荒波にのまれたうえに、為替も安全資産といわれる円に資金が流れ、円高に振れるなど、日銀にとってその後の市場の動きは誤算でした。このまま低迷が長引けば、7月の参院選で安倍政権の足を引っ張る可能性もあります。
 SMBC日興証券シニアエコノミスト・宮前耕也氏:「マイナス金利政策とは違う新機軸を日銀は打ち出さざるを得ないのではないか。具体的にはETF(上場投資信託)等を買って株高を促すと。それが最も考えられる手段かなと」
 この後、日銀は金融政策を発表しますが、黒田総裁がマイナス金利政策をどう総括し、次の一手を示唆するのかどうかが焦点となります。

広告