29日、アメリカの原発子会社が経営破綻し、今期の最終赤字が1兆円以上に膨らむ見通しとなった東芝。30日は損失の穴埋めのため、臨時の株主総会で稼ぎ頭の半導体事業の売却を正式決定します。
(経済部・野口有香記者報告)
総会は開始から2時間近く経った今も続いていて、株主からは怒りの声が相次いでいます。
東芝の株主:「だらしないですよね、上層部は。歴史ある東芝をこういうふうにしたのはひどいと思う」
半導体事業のOB:「非常に残念だけど、やはり半導体を売るという選択肢しかないと思う」
総会の冒頭、綱川社長は巨額損失について謝罪し、半導体事業の株式売却に理解を求めました。しかし、株主はなぜ事前に察知できなかったのか、厳しく経営責任を追及しています。東芝は29日、半導体事業売却に向けて1次入札の手続きを締め切りました。関係者によりますと、外資系ファンドなどが応じ、2兆円を提示したところもあったということです。しかし、中国などへの技術流出への懸念も根強く、東芝再建にはまだ多くの壁が立ちはだかっています。
広告