「ボルヴィック」年内販売終了へ 嗜好の変化が影響[2020/07/15 08:40]

 おなじみの天然水「ボルヴィック」の出荷が、今年いっぱいで終了すると発表されました。背景には国内の天然水市場の変化がありました。

 日本ミネラルウォーター協会によりますと、ここ15年、1人あたりの天然水の消費量は増え続けています。国内での生産量も2000年以降、右肩上がりです。そんななか、海外産の天然水の輸入量は減少し続けています。天然水全体に占める海外産のシェアは約20%だった2007年をピークに、2016年以降、10%を下回っています。要因として、ここ十数年で消費者の水への嗜好(しこう)が国産のものに変わったことや、メーカーが国産天然水の販売に力を入れていることなどが挙げられます。ボルヴィックの販売終了を発表したキリンビバレッジは今後、国産の「アルカリイオンの水」などの販売に力を入れるとしています。サントリーは輸入天然水の市場縮小をにらみつつ、国産天然水の売り上げを10年前の2倍以上に伸ばしています。一方、アメリカ産の「クリスタルガイザー」は去年、売り上げが前年比で10%以上伸びました。輸入販売する大塚食品は、クリスタルガイザーの味や硬度が日本の消費者に受け入れられていると分析しています。

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