プラスチックの削減が世界中で呼び掛けられるなか、120年前のストローがよみがえりました。
普段、何気なく使っている「straw」。元々は英語で「麦わら」という意味です。
ストローの原点ともいえる麦わらでできたストローが今、注目を集めています。
120年前には日本でも実際に使用されていたという麦わらのストロー。
プラスチックに劣らない使い心地で、洗浄して繰り返し使うことも可能だといいます。
この麦わらストローを広めようと、アサヒグループホールディングスが麦の生産農家や福祉作業所と協力して始めたのが「ふぞろいのストロープロジェクト」です。
ビールなどの原料となる麦を収穫した後に残った「わら」を麦わらストローとして復活させました。
アサヒビールパッケージング技術研究所・古原徹主任研究員:「最初、これを手に取った時、コーティングしてあるのかと思った。麦が生えているだけでツルツルなんですね。おじいちゃんおばあちゃん世代の方と話すと『懐かしい』と。逆に若い世代はすごく新しく感じる」
使用後の麦わらストローは、土に戻すことで環境への負荷も抑えられます。
SDGsに取り組む企業からも注目を集め、実際に大手カフェチェーンからも引き合いがあるということです。
麦わらストローの生産は農家と福祉作業所が連携して行うことで、地域の雇用創出や障害者の自立支援にもつながっていると言います。
アサヒビールパッケージング技術研究所・古原徹主任研究員:「今まで放置していた、ただ土にかえしていたものにひと手間かけてそれが価値になる。皆の仕事が社会的な価値につながって、結果的に価値の一つとしてプラ削減もあるよねという」
この麦わらのストローはクラウドファンディングで先行販売されています。
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