公示地価、3年連続で上昇 「上昇率ランキング」に半導体関連と外国人人気の観光地
モーニングショー
[2024/03/31 17:00]
26日、国土交通省が土地取引の目安となる全国の地価を発表しました。住宅地の地価上昇率が全国で一番高かったのは、北海道富良野市だったのですが、そこには意外な理由がありました。
■商業地の上昇率 上位に半導体工場の建設地
まず、『商業地』の上昇率ランキングです。
1位は「熊本県 大津町大津」、2位は「熊本県 菊陽町津久礼」と隣接する2つの町が上位を占め、3位以降は「北海道 千歳市幸町」「長野県 白馬村北城」「北海道 千歳市千代田町」と続いています。
これらの地域は、なぜ地価が上昇しているのでしょうか?
まず、全国トップの熊本県大津町と菊陽町の周辺では、2月、世界最大級の半導体メーカー・TSMCの工場が開所しています。
菊陽町の不動産会社によると、「TSMCが進出してから土地の価格が上昇し、一軒家の相場も3000万円から5000万円に高騰している」といいます。
さらに、上昇率3位と5位にランクインした千歳市でも、半導体メーカー「ラピダス」の半導体工場の建設が進められています。
札幌の不動産会社の担当者は、「ラピダスの進出が発表されてから、マンションを一棟借り上げたいとの声が続出し、需要に供給が追い付かない状態」だといいます。
こうした半導体バブルによって土地が高騰する一方、4位の長野県白馬村は、国内外からの需要が土地価格に影響を与えています。
白馬村の不動産会社によると、「外国人観光客が増えていると同時に、日本国内の企業からの投資が増えている。(白馬村は)冬だけでなく、夏も北アルプスの絶景を望むことができ、登山やパラグライダーなどが楽しめることから需要が高い」といいます。
■住宅地の上昇率 1位は“意外な場所”?
『住宅地』も意外な場所が上昇しています。
国交省が発表したデータによると、全国で最も地価の上昇率が高かった『住宅地』は、「北海道 富良野市北の峰町」でした。
現地の不動産会社によると、富良野の一坪あたりの地価は9年前に比べて、現在は4〜5倍近く値上がりしているといいます。
その理由について地元不動産会社は、「コロナが終わりインバウンド需要が増加した。富良野はニセコと違い、ラベンダーなど夏の観光もあるので1年を通して楽しめる」といいます。
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■土地価格の高騰 都心周辺にも■土地価格の高騰 都心周辺にも
そうしたなか、土地価格の高騰は都心の周辺にも波及しています。
例えば、江戸川区に隣接する「千葉県市川市」は、1平方メートルあたりの地価が47万8000円で、住宅地の価格順位は千葉県内1位です。そして、そのエリアの中でも今、本八幡駅周辺の人気が高まっているといいます。
人気の理由は、乗り継ぎなしで上野まで約30分、新宿まで約40分で行けるアクセスの良さです。
また、駅周辺には駅直結のショッピングモールや大型量販店などの商業施設が建ち並び、利便性の良さも人気が高い要因とのことです。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年3月27日放送分より)