ゴールデンウィークは車で遠方に出掛ける人も多く、交通量が増えます。そうしたなか、高速道路でスピード違反を取り締まる機械「オービス」の新しいタイプが増えています。
■「半固定式オービス」とは?
気を付けないとスピードを出しすぎてしまうことがある高速道路。速度違反の取り締まりについて、SNSではドライバーたちからこのような投稿がありました。
「見たことないオービスあったぞ」
「新しいオービス登場してるのか。これは気を付けねば!」
「オービス」は速度違反自動取締装置の通称で、スピード違反している車を撮影するものです。では、投稿にあった新しいタイプとはどのようなものでしょうか?
およそ20年前から取り締まり装置の設置場所を調査し、それらをマップにしたアプリを運営している大須賀克己さんによると…。
「半固定式オービスも年々増えています」
「半固定式」と言われるものです。頑丈な金網の中にカメラのようなものが確認できます。
半固定とはどういうことでしょうか?スピード違反の取り締まり装置というと、道路の上部に取り付けられた固定式タイプや、警察官が立ち会って測定する移動式のものをイメージする人が多いのではないでしょうか。
固定式はドライバーが場所を覚えると、その場だけスピードを落とし、やり過ごす可能性があり、一方の移動式は警察官が立ち会う必要があります。そういった弱点をカバーすることができるのが半固定式です。
「例えば土台部分を3カ所用意して、オービス本体が3カ所の拠点、土台部分をランダムで移動する」
土台の拠点は変わらず、スピード違反を測定する装置だけが不規則に移動するため、半固定と言われているのです。
左側の土台の上にはカメラのようなものが見えますが、右側の土台の上にはありません。
「ドライバーはどこの拠点にオービス本体があるのか、行ってみないと分からない」
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■違反の7割はスピード超過■違反の7割はスピード超過
番組は大須賀さんが作成したマップを基に、その場所に向かいました。
東北道下り方面です。この設置場所には装置がありました。
次に、同じ栃木県の拠点を見に行くと、中には何も入っていません。
大須賀さんの調べによると、現在13府県40カ所に半固定式の装置を置く拠点があるといいます。
警察庁の資料によると、今後も増やしていく方針で、5年後の2030年には拠点数が100を超える計画です。
「取り締まる側からすると、広範囲で速度を抑止することができる」
いつ、どの場所に本体がセットされているのかはその場所を通るまで分かりません。まさに“神出鬼没”。だからこそ、広い範囲でスピード違反の抑止力となりそうです。
「仮にオービスがなくても絶えず速度には注意を払っていた方がいい。速度は意識していた方がいい思い、サービス(マップ)を提供している」
高速道路での違反で最も多いのがスピード違反で、7割以上を占めています。取り締まりの地点で気を付けるだけではなく、常に安全運転に努めることが必要です。
(「グッド!モーニング」2025年4月28日放送分より)