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農林水産省は政府備蓄米の随意契約について、事業者からの申し込みが殺到したため、受付を一時停止すると発表しました。
■70社が申し込み…ファミマやサンドラッグも
小泉進次郎農林水産大臣
「大変ありがたいことに今、備蓄米の随意契約の申し込みの状況が非常に盛況で、現時点で約70社。令和4年(2022年)産米の約20万トンに到達する見込みになってきた。まさか48時間以内に約70社」
「大変ありがたいことに今、備蓄米の随意契約の申し込みの状況が非常に盛況で、現時点で約70社。令和4年(2022年)産米の約20万トンに到達する見込みになってきた。まさか48時間以内に約70社」
これまでの売り渡し価格の半額に設定され、コメ価格引き下げの起爆剤として期待される備蓄米の随意契約。小泉農水大臣も驚くほど申し込みが殺到しています。
対象となっている備蓄米は令和4年(2022年)産の古古米が20万トン、令和3年(2021年)産の古古古米が10万トンの、合わせて30万トンです。
「いったん随意契約の現時点の大手小売り対象は休止をしたうえで、大手ではないところを対象に、新たな随意契約を早ければ金曜日に再開をしたい」
これまでに購入に名乗りをあげているのは、ドン・キホーテの運営会社やサンドラッグ、楽天、イオンなど多業種にわたります。ファミリーマートは精米や包装を親会社である伊藤忠商事の関連企業で行い、1キロ400円(税抜き)で6月上旬の販売を目指します。
ただ、申し込みのほとんどが古古米に集中し、古古古米への申し込みは27日午後2時時点で、わずか5000トンでした。
「これから令和3年(2021年)産米が対象になるので、より価格も安くなります。この令和3年産米のもので、対応する意向があるのかどうか確認したうえで、今まで対象とならなかった中小のスーパー、町のお米屋さん、こういった大手ではないところを対象に(再開する)」
政府が販売する備蓄米は、古古米が60キロあたり1万1010円(税抜き)。古古古米は60キロあたり1万80円(税抜き)です。
「令和4年(2022年)産ので、今まで店頭価格2000円程度でした。令和3年(2021年)産米になれば、それを下回る1000円台。今のところの見込みでいうと1800円程度のものになるかと」
すでにディスカウントストア大手のミスターマックスは、古古米でも5キロ1000円台での販売を検討していると発表。
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■「古古古米」どんな味?■「古古古米」どんな味?
価格下落に期待が高まる一方で、消費者からはこんな声も聞こえてきます。
80代
「(備蓄米は)おいしいかな、どうかなと思って」
「(備蓄米は)おいしいかな、どうかなと思って」
30代
「(備蓄米は)安い。半額ぐらいだなと思うけど、おいしいのかなっていう不安はちょっとある」
「(備蓄米は)安い。半額ぐらいだなと思うけど、おいしいのかなっていう不安はちょっとある」
聞こえてきたのは、味に対する不安です。
そこで番組は、古古古米の成分を科学的に分析した専門家を取材しました。
新潟大学 三ツ井敏明特任教授
「2024年産米(新米)と、2021年産米=古古古米の炊飯時の香り成分をガスクロマトグラフ質量分析装置で分析しました。古古古米においては、2024年産米(新米)に比べて、いわゆる“古米臭”として知られているヘキサナールを始めとした成分の酸化が進んでいるということが見えてきた」
「2024年産米(新米)と、2021年産米=古古古米の炊飯時の香り成分をガスクロマトグラフ質量分析装置で分析しました。古古古米においては、2024年産米(新米)に比べて、いわゆる“古米臭”として知られているヘキサナールを始めとした成分の酸化が進んでいるということが見えてきた」
古米臭とは、時間が経ったコメの脂肪分が空気に触れて酸化し、油っぽくて少し鼻につくような特有のにおいだといいます。味に与える影響について専門家は、こう話します。
「食べてみた感じとしては、それほど大きな違いはない。玄米で冷蔵庫で保管するのが一番。家庭用の精米機を持っていたら精米して、精米した後すぐに炊飯すれば、それなりのおいしさがある」
(「グッド!モーニング」2025年5月28日放送分より)