関東近郊の繁華街を中心に129店舗を展開するラーメンチェーン「壱角家」の業績が好調です。ラーメン店の倒産が過去最高となるなか、繁華街への集中出店を加速しています。
人気のラーメン“1000円の壁”超えない価格設定
黄金色に輝く濃厚スープにモチモチの中太麺が売りのラーメンは1杯950円(※店舗によって値段は異なります)。ランチタイムの店内は、すぐに満席になります。
通常、利益率が10%〜15%が目安と言われる飲食業界で驚異の22.3%(2024年2月期)を記録。拡大を続ける壱角家の人気の秘密に迫りました。
池袋駅から徒歩1分の繁華街に位置する「壱角家 池袋西口店」。ラーメン店としては珍しい3フロア69席の大型店舗です。
人気のラーメンは950円。“1000円の壁”を超えない価格設定です。さらに毎月11日は「めんの日」のため、300円安い650円で食べられます。(※店舗によって値段は異なります)
人気の秘密「スピード提供」
場所柄、ランチタイムはスーツ姿のサラリーマンや学生であふれ返ります。客は来店すると、まず券売機で注文します。その後、席に着くと…。
「お好みはございますか?かたさ、濃さ、脂の量が選べます」
「ふつうで」
「並一丁です」
厨房(ちゅうぼう)ではオーダーが入ると、すかさず麺を専用のゆで機に投入。その間に、スープの準備に取り掛かります。
「たれ、鶏油、薬味ネギをスープを入れる前に準備します。早すぎると冷めてしまうので、なるべく(麺が上がる)直前に」
スープの準備はOK。ここまで注文から1分もかかっていません。
「(ゆで機は)時間になると自動的に(麺が)上がってきてくれます」
麺は好みのかたさによって、ゆで時間を設定。自動でザルが上がるため、ミスすることはありません。その後、湯切りして具材を盛りつければ完成です。
「基本的には、すべて7分以内に提供することを意識しています」
提供するまでの時間はわずか3分40秒。カップラーメンとほぼ同じスピードで、店の味が楽しめるのです。
スピード提供の秘密は、厨房のつくりにもあります。
厨房内のスタッフの足の動きです。2歩で届く場所にすべてのものがそろう配置にしています。(※すべての店舗ではない)
「昼時などはビジネスマンの方が多く、そういう方に対応できるよう、より早く提供できる形をとっている」
人気の秘密「素材のこだわり」&「完全マニュアル化」
麺は、オーストラリア産の高品質な小麦を含めた数種類の小麦粉を絶妙な配分でブレンドした特注の中太麺です。
豚骨や鶏骨をじっくりと煮込んだクリーミーなスープは、口当たりがまろやかで最後の一滴まで飽きずに楽しめます。
熟練の技が必要とされるラーメン作りをどうやってこなしているのでしょうか?
「基本的には1週間あれば、皆作れるようになる」
秘密の一つが、英語バージョンも作られているマニュアルです。言語の違いにかかわらず、ラーメン作りをマスターすることができます。
「(日本語だと)難しいところもあったんですけど、英語があって分かりやすい内容になっていて、マニュアルを理解できればおいしいラーメンを提供できる」
人気の秘密「居抜きで拡大」
元々、壱角家の運営企業ガーデンはカラオケ業をメインにしていましたが、11年前に転機が訪れます。かつて一世を風靡(ふうび)した「焼き牛丼チェーン」が急失速、63店舗を内装と厨房機器そのまま居抜きで買収しました。
ラーメン店「壱角家」に転換すると大当たり。ガーデンは現在、ラーメン、うどん、ステーキなど11種類の業態を運営するまでに拡大しています。
1都3県の駅近に出店攻勢をかけていて、一つのエリアに集中して出店することでコストダウンにつなげています。
例えば、新宿駅周辺には「壱角家」以外にも「山下本気うどん」など系列店舗が20店舗以上あり、食材を一括して仕入れ、配送しています。
徹底したコスト管理と効率的な店舗運営で「壱角家」の平均営業利益率は22.3%(2024年2月期)。一般的には飲食店の利益率は10%ほどといわれているため、驚異的な数字です。
「利益をお客様に還元していく。社会貢献に還元していくところを目指しているので、利益率を重んじています」
人気の秘密「一等地戦略」
出店する際の条件は、一風変わっています。
「交差点の角とか間口が広い所とか、看板がいっぱい出せる所を狙っています。看板はすごく大事です」
一等地に加えて、目立つ大きな看板が設置できることが絶対条件。社内に不動産専門の部署があり、そのスタッフは昼に夜にと繁華街へ。目ぼしい物件があれば交渉にいち早く臨めるように体制を整えています。
「情報に偏りがないように(不動産)サイトも見てますし、不動産屋さんも行っていますし、町も歩いてという感じ」
池袋西口店も他のラーメン店などと競合しましたが、3フロアすべてビルを一括で借り上げることで競り勝ったといいます。
今後について川島社長は、こう述べました。
(「グッド!モーニング」2025年7月18日放送分より)



















