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東京湾で養殖されたカキの人気が高まっています。その名は「江戸前オイスター」。全国でも珍しい方法で育てられているカキを取材しました。
年間30万個を全国に出荷
ぷりぷりした肉厚の身。カキ殻いっぱい、隙間がないほどに成長しているのが分かります。
一年中楽しめるこのカキは江戸前オイスター。夏はさっぱりさわやかな味わいで、冬はうまみが増して濃厚なのが特徴です。
このカキが育つのは、東京湾の入り口・房総半島西部に位置する千葉県富津市。養殖のきっかけは、名産のノリ養殖の不作を補うためでした。
新富津漁協 浅倉正信さん
「始めた当時は小さなカキしかできなかったので、反応も良くなく冷ややかな目で見られていた部分もあったが、続けていくうちにそれなりのカキもできるようになり、地元でも評価していただいて、使ってくれるお店も増えてきた」
「始めた当時は小さなカキしかできなかったので、反応も良くなく冷ややかな目で見られていた部分もあったが、続けていくうちにそれなりのカキもできるようになり、地元でも評価していただいて、使ってくれるお店も増えてきた」
7年前から手探りで始めたカキ養殖。今では年間およそ30万個を全国に出荷するまでに成長しました。
国内のカキの養殖は「垂下式」と呼ばれる、ホタテの貝殻に付着させた稚貝をイカダからロープにつるすのが一般的ですが、東京湾ならではの問題があるといいます。
「シングルシード養殖」とは?
浅倉さん
「(東京湾は)結構海が荒れるので、イカダが設置できないというのがあった」
「(東京湾は)結構海が荒れるので、イカダが設置できないというのがあった」
東京湾の入り口では荒波でイカダを設置することができず、垂下式では養殖ができませんでしたが…。
浅倉さん
「養殖方法はシングルシード養殖といって、貝を1粒ずつカゴの中で育てるやり方で。1粒ずつ育てていくので、その都度カゴを掃除したり、カキを掃除したり、選別したりして、こまめに手を加えて育てる方法です」
「養殖方法はシングルシード養殖といって、貝を1粒ずつカゴの中で育てるやり方で。1粒ずつ育てていくので、その都度カゴを掃除したり、カキを掃除したり、選別したりして、こまめに手を加えて育てる方法です」
カゴの中に貝を1個ずつ並べて育てるシングルシード養殖。カキ同士がカゴの中でぶつかり合い、殻が削られることで、殻の成長に使われる栄養が身に集中して身入りの良いカキになるそうです。
江戸前オイスターは水質基準をクリアした海域で育てられ、生で食べられるよう、出荷前には紫外線を使って殺菌もしています。
浅倉さん
「“江戸前”といえば、東京湾が思い浮かぶと思う。世界的にも通じる名前だと思うので、あえて王道の名前を使わせてもらった。できれば東京湾全体にカキ養殖を広めていきたいなと思います。東京湾ですごくおいしいカキがとれているので、ぜひ皆さんに食べてもらいたい」
「“江戸前”といえば、東京湾が思い浮かぶと思う。世界的にも通じる名前だと思うので、あえて王道の名前を使わせてもらった。できれば東京湾全体にカキ養殖を広めていきたいなと思います。東京湾ですごくおいしいカキがとれているので、ぜひ皆さんに食べてもらいたい」
(「グッド!モーニング」2025年8月14日放送分より)
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