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今年は、秋の味覚が連日豊漁です。それは、サンマだけではありません。普段はとれない場所で大漁にとれているその謎を取材してきました。
地元漁師ビックリ!の豊漁
漁船から次々とおろされていくのは白い箱。その中には、ぎっしりと「スルメイカ」が詰まっています。
漁業関係者
「ここまで揚がってくるのは珍しい」
「(スルメイカは)とれる時ととれない時の差が激しいので、これだけとれるとうれしい」
「ここまで揚がってくるのは珍しい」
「(スルメイカは)とれる時ととれない時の差が激しいので、これだけとれるとうれしい」
スルメイカ豊漁の一報が届いたのは意外にも、サンマの水揚げ量日本一の港・北海道根室市の花咲港です。
10年前、根室市で4000トンほどとれていたスルメイカはここ数年、漁獲量が低迷していました。
そんななか訪れた突然の豊漁。市内の鮮魚店にも1杯250円、立派なスルメイカが並びます。
茂 勝 日沼茂人社長
「何年もイカがダメだった。これも何年ぶり」
「(Q.うれしさは)もちろん、そうですよ」
「何年もイカがダメだった。これも何年ぶり」
「(Q.うれしさは)もちろん、そうですよ」
スルメイカの他にもうれしい誤算が…それは、岩手、宮城、そしてこの北海道根室市と、各地で連日豊漁の「サンマ」です。鮮魚店もびっくりのとれ高だといいます。
日沼社長
「今朝揚がったサンマ。特大、超特大だね。鮮度良いでしょう?(尻尾を持っても)まっすぐになって」
「今朝揚がったサンマ。特大、超特大だね。鮮度良いでしょう?(尻尾を持っても)まっすぐになって」
市内の飲食店では、サンマを1尾まるごと使ったどんぶりが人気です。
大阪から
「生で食べたことない。この時期だけですよね」
「生で食べたことない。この時期だけですよね」
愛知から
「去年サンマ買ったけど、あまり良くなかったから1回しか食べなかった。今年はもっと食べたい」
「去年サンマ買ったけど、あまり良くなかったから1回しか食べなかった。今年はもっと食べたい」
食事処エイト 遠藤和則さん
「(サンマ)とれなかったら悩む。どうしたらいいかなって。やっぱりうれしい。期待もできる」
「(サンマ)とれなかったら悩む。どうしたらいいかなって。やっぱりうれしい。期待もできる」
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海に異変 なぜ、そこで大漁?
実は宮城県でも意外な海産物が…水揚げされたのは「イセエビ」です。
本来は三重県など、南の海にいるはずですが、数年前から姿を現し始め、今年度は豊漁に。4月以降水揚げされたイセエビは、およそ1300キロ。すでに、昨年度1年間の水揚げ量の7倍ほどとなっています。
南三陸町は8日から、イセエビの生息調査を始めました。
南三陸町 自然環境活用センター職員
「普通に(イセエビが)見られるようになった。10年前には全く考えられないような状況」
「普通に(イセエビが)見られるようになった。10年前には全く考えられないような状況」
なぜ、各地で意外な海の幸が豊漁となっているのでしょうか。専門家は…。
大日本水産会 魚食普及推進センター 早武忠利さん
「イセエビを考えると、小さい時に移動して今まで寒くて死んでしまう所でも、温暖化で暖かくなったことで今までよりも北でとれるように。イセエビは特に温暖化が一番の原因。スルメイカだと、冷たくても(水温)12℃まで。熱い潮の流れが来ると逃げたり、冷たすぎるとそこからも逃げるので、今までと違う潮で、固まってとれる」
「イセエビを考えると、小さい時に移動して今まで寒くて死んでしまう所でも、温暖化で暖かくなったことで今までよりも北でとれるように。イセエビは特に温暖化が一番の原因。スルメイカだと、冷たくても(水温)12℃まで。熱い潮の流れが来ると逃げたり、冷たすぎるとそこからも逃げるので、今までと違う潮で、固まってとれる」
一方、サンマの豊漁の理由については、研究者の間でもよく分かっていないといいます。
早武さん
「(サンマの漁獲量は)去年と同程度という予測、資源量は回復していない。海の中は見えないので、研究者が調査しても難しい」
「(サンマの漁獲量は)去年と同程度という予測、資源量は回復していない。海の中は見えないので、研究者が調査しても難しい」
専門家いわく、今後も豊漁とは限らないので、今のうちに秋の味覚を楽しんでほしいということです。
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