親ロ派と激しい戦闘 緊迫のウクライナから最新情報[2014/05/27 18:04]

 25日に大統領選挙が行われたばかりのウクライナでは、東部で混乱が続いています。26日は、親ロシア派勢力が東部ドネツクの空港を占拠。航空機の運航がすべてキャンセルされました。空港を奪還するため、ウクライナ軍は、戦闘機による威嚇射撃を行うなど親ロシア派の掃討作戦を展開し、激しい戦闘が繰り広げられました。この戦闘で複数の死者が出ているという情報もあります。

 (及川大地記者報告)
 比較的、平穏だったドネツク市内ですが、一気に情勢が変わりました。ウクライナ軍と親ロシア派の激しい戦闘があった空港は、市内中心部からわずか10kmの距離です。実際に私も市内で、「ドーン」という爆発音を聞いた後に黒い煙が上がるのを確認しました。その後、鉄道の駅を親ロシア派が占拠し、銃声も聞こえたという情報が入り、市街地での本格的な戦闘の可能性が出てきたため、多くのメディアが避難を始めました。我々もウクライナ政府の統治下にあるドニプロペトロフスクという街に4時間かけて車で移動しました。途中、ドネツク州の境界付近ではウクライナ軍の検問所があり、我々は一度、車から降ろされました。親ロシア派ではないかどうか入念にチェックされ、「カメラで兵士を撮影するのは絶対にダメだ」と、かなり強い口調で言われました。最前線の検問所のため、銃で武装した兵士に加えて戦車なども配置されていて、まさに戦時中というような、かなり張り詰めた空気を感じました。

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