8日に一時、8%も急落した上海の株式市場ですが、9日はどうだったのでしょうか。
(登島貴之記者報告)
上海市場は、取引開始直後にまた急落したものの、結局、大きく反発し、前の日に比べて約6%値を上げて取引を終了しました。上海市民や個人投資家からは「とりあえずは良かった」という声が上がっています。株価が下げ止まった背景には、中国人民銀行が9日朝、新たに政府系の金融機関に「十分な資金を融資した」と発表するなど、異例ともいえる株価対策を相次いで打ち出していることへの期待もあるとみられます。個人投資家からは「最終的には中国当局が何とかしてくれる」といった期待の声が数多く聞かれます。一方で、不安の声も依然、数多くあり、この先、中国富裕層らの財布のひもが固くなり、訪日観光客のいわゆる「爆買い」が減るといった日本への影響を指摘する声もあります。中国当局は、今回の株価急落への不満が形を変えて当局に向かないよう必死ですが、中国市場の株価の動向は依然、先が見えない状態です。
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