「背後にイスラム教指導者」トルコ・クーデター未遂

　トルコで起きた軍の一部によるクーデターの企ては失敗に終わりました。トルコ政府は、政権に批判的なイスラム教指導者が黒幕と非難しています。

　政府はクーデターをほぼ鎮圧し、事件に関わった軍関係者104人を殺害し、2800人以上を拘束しています。そして、一連の爆発や衝突でこれまでに161人が死亡し、1400人以上がけがをしています。トルコ政府は、政権に批判的でアメリカに亡命しているイスラム教指導者・ギュレン師がクーデターを主導したと主張しています。
　イスラム教指導者・ギュレン師：「クーデターによって民主主義は生まれない。国を守ることはできないし、世界と対話することもできない」
　ギュレン師は「トルコ政府によるでっち上げだ」と関与を否定しています。クーデターの爪痕が残るイスタンブールの広場では政府を支持する市民らが集まり、「軍は我々を欺くな」と訴えました。市内は平静を取り戻しつつあり、一時、閉鎖されていた空港も運航を再開しています。