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2017年4月7日 17:12

「北朝鮮が核実験に進む」歯止めきかないと懸念も

2017年4月7日 17:12

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 シリアで化学兵器によるとみられる空爆で多数の死傷者が出たことを受け、アメリカのトランプ政権はシリア政府軍の施設を巡航ミサイルで攻撃しました。習近平国家主席はどう受け止めているのでしょうか。

 (山本志門記者報告)
 米中首脳会談さなかのシリア空爆は、習主席にとって、まさに予測不可能なトランプリスクを目の当たりにした形です。中国外務省は会見で、「武力行使に反対する。そして、政治的解決を求める」とコメントしました。また、国営新華社通信は「『弱腰』との批判を受けたオバマ大統領との明確な差別化が目的だ」と分析しています。北朝鮮との関連については直接、触れていませんが、「中国側に対し、より北朝鮮への圧力を強めるよう迫ったものだ」と、受け止める中国側の関係者は少なくありません。しかし一方で、ある中国の外交関係者は、「当面、核実験を見送る動きがあった北朝鮮だったが、逆にスタンスを変えて自らを守るため、核実験に突き進む可能性が出てきた」と現状を分析しました。そのうえで、「中国側のコントロール以前に、双方に歯止めが利かない極めて危険な状況になった」として、情勢のさらなる悪化を懸念する見方を示しています。こうした事態を受け、会談で習主席は、アメリカ、そして北朝鮮の双方に対して、このまま双方が同時にブレーキを踏まなければ衝突につながってしまう恐れがあるという危機感を強調するものとみられます。

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