ASEAN(東南アジア諸国連合)と日本やアメリカ、中国などが参加した東アジアサミットの議長声明が発表され、南シナ海については「いくつかの懸念に留意する」との表現にとどまりました。
中国が軍事拠点化を進める南シナ海を巡っては、領有権を争うベトナムやフィリピンなどに加えてアメリカも強く批判していて、今年の議長声明案では一時、「深刻な懸念」というより強い表現も検討されました。しかし、これに中国が強く反発し、一部の東南アジア諸国も中国を支持したことから結局、昨年と同じ「いくつかの懸念に留意する」という表現にとどまりました。今回、タイで開かれた一連の会議には、中国から李克強首相が出席した一方、アメリカはオブライエン大統領補佐官の出席にとどまり、東南アジア諸国からは「この地域を軽視している」という不満の声も上がっていました。
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