米政権「国防生産法」でマスクの生産拡大検討か[2020/02/28 16:18]

 アメリカのトランプ政権が新型コロナウイルスの対策で、マスクや防護服の生産を拡大することを検討しているとロイター通信が報じました。

 複数の政府関係者の話としてロイター通信が報じたもので、トランプ政権がマスクの製造業者に対してウイルスを通しにくいマスクの製造拡大を指示できるよう検討しているということです。1950年に朝鮮戦争をきっかけに成立した「国防生産法」に基づいて大統領に権限を与えるというものですが、最終的な決定はまだされていません。アザー厚生長官は、アメリカではウイルスを通しにくい規格の「N95」マスク約3億枚が必要な一方で、備蓄は1200万枚にとどまるとしています。CDC(疾病対策センター)のレッドフィールド所長は、これらのマスクについて「医療関係者に優先されるべき」との認識で市民に対して買い控えを求めています。また、26日に感染ルートの分からない感染者が初めて確認されたカリフォルニア州では、ニューサム知事が会見でこれまでに州内で33人に陽性反応があったと明らかにしました。アジアなどからカリフォルニア州に来た約8400人が対象で、健康状態の経過観察を行っているということです。対象者には他人との接触を制限するよう求めています。一方、カリフォルニア州に本社を置くフェイスブックは、5月に予定していた最大の社内イベント「F8」を中止すると発表しました。

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