国際

2020年7月29日 22:02

日韓の輸出管理めぐる問題でWTOパネル設置

2020年7月29日 22:02

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 日本と韓国が半導体材料の輸出管理厳格化を巡って対立する問題で、WTO(世界貿易機関)に紛争処理のための小委員会を設置することが決まりました。

 WTO本部があるスイスのジュネーブで29日に行われた会議で、交渉関係者によりますと、両国間の輸出管理厳格化を巡る争いを解決するための紛争処理小委員会、いわゆる、パネルの設置が決まったということです。パネルは裁判の一審にあたるもので、今後、選ばれるパネリストが選出後、原則半年をめどに判断を下します。判断に不満があれば上級委員会に上訴することもできますが、上級委は委員に欠員が出たままで、問題の長期化・泥沼化が予想されます。去年7月、軍事転用などの懸念が拭えないとして日本が一部の半導体材料の管理を強化し、韓国を輸出管理上の優遇対象から外して以降、徴用工問題への報復だとする韓国との対立が続いています。WTOの決定を受け、日本政府は「パネルの設置により、対話が困難になることを強く懸念している」とし、「対話こそが最善かつ唯一の解決方法だ」と改めて強調しました。

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