EU(ヨーロッパ連合)に駐在する中国の大使がアメリカメディアのインタビューで「中国とロシアの関係について誤解がある」と述べました。
中国の傅聡駐EU大使はニューヨーク・タイムズのインタビューでウクライナ問題を巡り、中国がロシアに武器を提供していない、また今後も提供しないと強調しました。
ロシアが一方的に併合したウクライナの領土についても「クリミアとドンバス地方を含め、中国は併合を認めていない」と従来の立場を改めて表明しました。
ウクライナ侵攻が始まる3週間前に発表された中ロ共同声明にある「中ロの友情に限界がない」との表現について、「限界がない」というのは修辞法に過ぎないとして「この表現を持って中ロの関係を故意に誤解する人たちがいる」と主張しました。
一方、注目されている習近平国家主席とウクライナのゼレンスキー大統領の電話会談の可能性について、習主席の日程が忙しいとしたうえで「電話会談が行われていないことはウクライナ問題で中国がロシア側に立つことを意味しない」と述べました。
インタビューはフランスのマクロン大統領とEUのフォンデアライエン委員長が中国を訪問する前に行われ、傅大使はヨーロッパに対し、アメリカに追随せずに独自の政策を打ち出すよう促しました。
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