ロシアが、黒海を経由する穀物輸出の合意を停止すると表明したことについて、アメリカのブリンケン国務長官は「食糧の武器化だ」などと非難し、早期復帰を求めました。
ブリンケン国務長官:「ロシアの今回の行動は、ウクライナに対する戦争の武器として食糧を使うことで、切実に必要としている地域で食糧が手に入りにくくなり、物価が上昇することになる」
ブリンケン国務長官は17日の記者会見で、ロシアが表明したウクライナ産穀物の輸出合意停止は、「良心に反して受け入れがたく、あってはならないことだ」と非難しました。
ロシアの決定の影響は、物価の上昇という形ですでに出始めているとしたうえで、「さらなる物価上昇を助長することになる」と指摘しています。
ロシアが合意に復帰しない場合は鉄道を使った輸送など代替の手段を模索する方針ですが、黒海経由の方法と同じ規模の輸送はできないとの見方を示し、ロシアに対し、早期に復帰するよう求めました。
また、ロシア軍の重要な補給ルートになっているクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア大橋が損壊したことを巡っては、アメリカ政府として状況を注視し続けているとしたうえで、「戦争をどのように進めるかはウクライナが決めることだ」と強調しています。
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