アメリカ国防総省は中国の軍事動向を分析した年次報告書を公表しました。これまでの予想を上回るペースで増強が進んでいるとして警戒感を強めています。
国防総省が18日に公表した最新の報告書では、中国の核戦力について去年1年で近代化や多様化がさらに加速したと指摘しています。
運用可能な核弾頭の数は今年5月時点で500発以上と推定し、2030年までには1000発を超えるとの見通しを示しました。
この増強のペースは2035年まで続くと予想し、これまでを上回る増強のスピード感に警戒を強めています。
また、中国近海からアメリカ本土を狙えるSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の配備が進められるなど、核弾頭を運ぶ手段の多様化もみられると分析しています。
一方で中国には指揮の統制や戦闘経験の少なさなどの課題が依然として残っていて、ロシアによるウクライナ侵攻を注意深く観察し、「対処しようとしている」と指摘しています。
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