ガイアナ大統領「恐れることは何もない」領内の一部の領有主張するベネズエラに猛反発[2023/12/05 18:12]

 南米ベネズエラで隣国のガイアナの国土の7割が自国領だとの主張への賛否を問う国民投票が実施され、賛成が「97%以上」だったことについて、ガイアナの大統領が猛反発しました。

 ガイアナ アリ大統領:「ガイアナ国民に今後、数時間、数日、数カ月にわたって恐れることは何もないと保証したい」

 ガイアナのアリ大統領は3日、国民に対してこのように述べるとともに「国境警備を強化した」と述べました。

 また、ベネズエラに対して「成熟と責任」を示すよう訴えました。

 ベネズエラでは3日、ベネズエラが領有権を主張する隣国のガイアナの一部地域を自国の領土だと主張する案などへの賛否を問う国民投票が行われました。

 ベネズエラの選挙管理委員会によりますと、「97%以上」が賛成だったということです。

 マドゥロ大統領も演説で「この勝利は国民のものだ」と述べました。

 一方、当日、投票所は閑散としていたと話す市民もいます。

 市民:「彼らが言っていることはすべて嘘です。いくつかの投票所の前を通ったが、いつも空っぽだった」「今までの人生で最大の強盗じゃないか。1000万票、信じられますか?本当に信じますか?」

 ベネズエラが領有権を主張するのはガイアナのエセキボ川の左岸地域で、面積は約16万平方キロあり、北海道の約2倍に相当します。

 この沖合で2015年にアメリカのエクソンモービル社が大規模な海底油田を発見したこともあり、マドゥロ政権は「自国の領土」だとする主張を展開していました。

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