ロシア大統領選に影響は?反プーチン派ナワリヌイ氏追悼で拘束相次ぐ 死亡はFSB関与か

[2024/02/20 12:46]

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 大統領選を3月に控えるロシアで、プーチン政権を批判していた反体制派の指導者・ナワリヌイ氏が、収監先の刑務所で死亡しました。

 モスクワなど各地で追悼の動きが広がる中、治安当局が、献花に訪れた市民らを次々と拘束しています。

■反体制派指導者のナワリヌイ氏死亡

 ナワリヌイ氏は、16日、刑務所内で散歩後、意識を失って亡くなったとされています。

 ロシア当局は、死因は『突然死症候群』だとして、「事件性はない」と説明していますが、ロシアの独立系メディアによると、ナワリヌイ氏の遺体は所在不明になっているということです。

■「2020年の毒殺未遂同様、FSBが関与か」

 ナワリヌイ氏は、2020年に何者かに毒を盛られ、2週間以上意識不明となったことがあり、ドイツの病院で治療を受けて回復しました。

 今回の急死について、元・テレビ朝日モスクワ支局長の武隈喜一さんは、「2020年の毒殺未遂事件にはロシアの情報機関・FSB(ロシア連邦保安局)が関与している。これは、プーチン政権が殺害指令を出したということ。この殺害指令が、再び実行された可能性がある」とみています。

■プーチン氏の再選は確実か

 ロシアでは、3月17日に大統領選挙が行われますが、候補者は、プーチン大統領と政権に従順な『体制内野党』の候補らあわせて4人で、プーチン氏の再選は確実とみられています。

 プーチン氏の対抗馬だったナジェージュジン氏は、中央選挙管理委員会が出馬を認めませんでした。

■3月の大統領選への影響「ほぼない」

 ナワリヌイ氏の急死が、大統領選に与える影響はあるのでしょうか。

 武隈さんによると、「自分に逆らう者は生かしておかないという姿勢を見せつけることで、支持を得ている政権。プーチン氏の選挙にマイナスになるような影響はほぼない」ということです。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年2月19日放送分より)

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