独占!国民・玉木代表に聞く “野党の戦略” 1[2019/01/26 23:00]

 28日から通常国会が始まります。焦点となっている勤労統計問題を野党がどう追及するのかなど安倍一強に挑む野党の戦略、さらには憲法改正の行方について、与野党のキーマンにテレビ朝日の政治部記者が直撃取材しました。

 すべての発端は2017年、衆議院選挙における希望の党・小池百合子代表の排除発言でした。一気に打倒安倍政権を狙いましたが、排除された野党議員らは立憲民主党を旗揚げ。逆に選挙で野党第1党へと躍進しました。一方で、希望の党は解党に追い込まれ、誕生した国民民主党は支持率が低迷していました。野党の主導権を握った立憲民主党は今年夏に行われる参議院選挙で野党の連携に積極的ではなかったため、国民民主党の玉木代表は自由党の小沢代表と合流を目指して連携することで合意。野党共闘の仕掛け人になろうとしています。果たして、その展望はどんなものなのか迫りました。

 質問:
 28日から通常国会が始まりますが、まず、国民民主党として代表にとってこの通常国会にどのような意味があるのでしょうか?

 国民民主党・玉木代表:
 4月に統一自治体選挙、そして7月に参議院選挙がありますので、まさに選挙イヤーということがいえると思います。日本の政治を変えていく大きなチャンスの年にしていきたいなと思ってます。
 今、いわゆる安倍一強といわれる状態が続いています。そんななかで安倍政権、自民党に変わるもう1つの選択肢を作ってほしい、そういう声が私、潜在的に全国にあると思うんですね。今、全国回っていても、とにかく2つ言われるんです。安倍政権に何とかしてくれと。もう1つは野党しっかりしてくれと。この2つなので、ぜひ我々としてはもう1つの選択肢を作れるために野党の結集を進めていく、そんな国会にもしていきたいなと思ってます。

 質問:
 その意味でいえば、この24日にまさに自由党の小沢代表と統一会派で合意して、そして、さらなる合併も視野に向けた、合流も視野に向けた連携の深化を模索していくと。このタイミングで、通常国会前にこうした行動を起こされた一番の狙い、思いは?

 国民民主党・玉木代表:
 急にこういうことになったと思う方が多いかもしれませんが、実はずっと前から自由党に限らず、各党各会派にやはり大きな今のバラバラの状態、国民の不満と政治不信の源になっているような、この分散した状況を少しでも結集・糾合して大きな固まりにしていけないかなということで働き掛けをしてきましたが、今般、自由党の小沢代表と一致をして連携を強化していこうと。まず、国会での統一会派ということでスタートしました。
 ただ、これは第一歩だと思ってるので最終的にはやっぱ大きな野党のまとまりを作って、しっかりと安倍政権に向き合っていける、そんな政治集団をぜひ作っていきたいなと。そのためにはもちろん政策のすり合わせ、こういったことも必要になってきますので、これから丁寧に政策の協議を積み重ねていくことにしています。

 質問:
 例えばその政策のすり合わせで原発政策で少し自由党と違うのではないかという指摘がありますが、これはどのような着地点というか、すり合わせが可能だというふうにお考えでしょうか?

 国民民主党・玉木代表:
 実は我々も2030年代原発ゼロということをすでに掲げてますので、ゼロという意味では同じなんですね。ただ具体的に、ではどうやってそのゼロを実現していくのかという工程表、スケジュール、やり方、財源、誰がやるのかって技術者、こういったことをですね、一つひとつ具体的に決めてそれをパッケージとしてお示ししないと、単なるスローガンになってしまいますので、逆にこの機会を生かして2030年代ゼロといってきたものの、より具体化精緻(せいち)化ということを今回、図っていきたいなと。そうすれば、おのずと一致できると思ってます。

 質問:
 一方で、小沢代表といえば民主党政権の立役者でもあり、そして党内に混乱を生んだという指摘をする方もいます。その小沢さんとまたもう一度、一緒にやるということで、プラスの評価、一方でマイナスの評価、党内にも声があると思いますが、これをどういうふうに代表として治めていきますか?

 国民民主党・玉木代表:
 当時、政権交代した時、私まだ1期生でしたから、その私がこうして小沢さんとあいまみえているっていうのも不思議な感じがしますが、やっぱり過去あったことそれぞれ思いが皆にあると思います。そういうものを乗り越えながら、また、反省するところは反省もして頂きながら次の新しい政治の展開に向けてそれぞれが力を出し合っていく、力を結集していくということが大切だと思いますので、ぜひ、経験も豊富な小沢代表ですから。ぜひ、力を貸して頂いて。また、我々、総体的には期数もまだまだ少ないですし、若い政治家が多いので、その良さもを生かしながらうまく組み合わせのなかで良い力を発揮していければなと思ってます。

 質問:
 まさに、その壊し屋という小沢代表は安倍一強政治に対する壊し屋になり得るでしょうか?

 国民民主党・玉木代表:
 そうですね。ぜひ、その経験や政治手腕というところを生かして頂いて、我々の大きな力になって頂きたいと思ってます。

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