立憲 代表選を控え立て直し急務「野党共闘」効果は[2021/11/21 22:30]

19日告示された立憲民主党の代表選。衆院選で議席を減らした党をどうやって再建させるべきなのか。今回、小選挙区で敗北を喫した議員たちに聞きました。

▽告示後初の週末 4候補が街頭へ
初めてそろって街頭に立った4人の候補。
(立憲民主党 泉健太 政調会長)
「(衆院選の)結果は大変厳しいものでありました。皆さん私たちは勝ちたいんです。多くの国民が(立憲民主党を)どう思っていたかを、我々は受け止めて、再生をしていかなくてはいけません」

(立憲民主党 逢坂誠二 元総理補佐官)
「枝野路線を引き継ぐ、これは当然であります。しかし加えて、政策のウイングを広げて、今まで以上に多くの皆さんに、立憲民主党に集っていただけるようにしたい」

(立憲民主党 西村智奈美 元厚労副大臣)
「世界の人口の半分は女性によって占められています。これまで以上にもっともっと女性の皆さんが活躍していかなければどうやってこの国の経済維持できていけるんでしょうか」

(立憲民主党 小川淳也 元総務政務官)
「嘘や偽り、ごまかしを一番やっちゃいけない人たちが平気な顔をしてやる、しかもそれをやった人が出世していくんです。真っ当なことをやろうとした人が自ら命を絶つ。これにしっかりと対抗する勢力を育てなければなりません」

争点となるのは「野党共闘」の在り方や党の再建策です。

▽野党共闘は「わかりにくい」
この代表選の行方を衆院選で落選した議員はどのようにみているのでしょうか?

(立憲民主党 今井雅人前衆院議員)
「今のままでは(党は)ダメなんでしょうね。今のままではやはり国民に十分に理解を得なかったというのは結果として出てる」
今井雅人氏は、当選4回。政権を厳しく追及してきた党内きっての論客の一人です。
今回の選挙では共産党との「野党共闘」が成立。前回(2017年)の衆院選の得票に、共産党候補の票を単純に足せば自民党候補を上回っていたのですが…

(立憲民主党 今井雅人前衆院議員)
「この結果はしっかり受け止めなければいけない」
あえなく敗北…比例復活もなりませんでした。
(立憲民主党 今井雅人前衆院議員)
「もちろん一本化するということは効果がないわけじゃなくて、ばらけてればそれだけ票が分散するわけですから、でも中途半端にくっつくと、連携の仕方を間違えると、やっぱり国民の支持を失っていく」
新たな代表には、共産党との関係性などを曖昧にせず、方向性をはっきり示してほしいと考えています。
(立憲民主党 今井雅人前衆院議員)
「やはり国民から見る印象は、わかりにくいんだと思うんですよ。共産党とどう組んでいるのか、これからどうしていくのかといことを各候補者が自分の考えをはっきり言うことだと思いますね。難しい問題だからと言ってごまかしていたら信頼は戻ってこないと思いますね」

(立憲民主党 寺田学衆院議員)
「申し訳ございません」
同じく「野党共闘」の末に選挙区で敗北した寺田学氏。
選挙戦では、高齢者が多い地域にもかかわらず、“若者が活躍できる社会”の実現を訴えていました。
(立憲民主党 寺田学衆院議員)
「若い方々にエネルギーをください。若い方々に託してください」
比例で復活しましたが党に対する“若者の支持離れ”に危機感を抱いています。
(立憲民主党 寺田学衆院議員)
「様々な選挙を繰り返してやってきましたけど「入れたくない」というお声、嫌悪感に似た、立憲民主党の方が古い理念的な、『リベラル左翼』の政党というレッテルを貼られるような形になってしまったと。そこがやはり若い世代の方々には、古い、頭でっかちな政党というような見られ方をした」

比例の投票先を年代別にみると…
赤の自民党は10代や20代の若者の支持が高く、青の立憲民主党は60代・70代の支持が高くなっています。

(立憲民主党 寺田学衆院議員)
「これからの世代が抱える将来ですので、そこに向き合っていかない限り、政党としての役割の大きな柱を失っていると思います。若い世代で引っ張ること、それと共に執行部含めて男女半分にすること、できる限り女性を多くとかではなくて半分です。それを持って初めてスタートラインだと思います。しっかりと新しい時代にあった、期待感が伴う政党に生まれ変わって行かないと、誰も見向きもしてくれないと思います」

▽小沢氏「共闘はかなり成功」
1969年の初当選以来、小選挙区で初めて敗北を喫した小沢一郎氏。
党が議席を減らした結果をどう受け止めているのか聞きました。
(立憲民主党 小沢一郎衆院議員)
「野党共闘については、いろいろな意見がある。もちろんプラスマイナスあったと思うけれども、総体で言えば、私は野党共闘がかなり成功しただろうと思っております。ただ欲を言えばもう少し各党が緊密な連携を取る、あるいはやり方についても、もう少し効果のあるやり方があるんじゃないかと、そのように考えております。特に小選挙区は一人区ですから、その意味では統一候補は非常に大事な事だと、私はそう思っておりますので、これは閣内とか閣外とか関係なく、基本的にそういう形で進めていくべきだと思います」
Q. 政権交代可能な野党を作るうえでこれから新代表は何をすべきでしょうか?
(立憲民主党 小沢一郎衆院議員)
「新代表はあくまでも国民のサイドに立った基本的な考え方、信念といいますかそういうことをはっきりと結論を出して、そして国民に訴えていくことが必要だと思います。今まで原発の問題であれ消費税の問題であれ、曖昧な結論しか言えなかったと、これは国民にはなかなか理解しがたいです。ですからそういう意味で、大事な問題は代表が自分の責任で自分の考え方できちんと結論を出して国民に訴えていくと、そういう代表の資質が求められるものと思います」

今回の代表選は、国会議員に加え、地方議員や党員サポーターなどによるフルスペック方式です。
過半数を獲得した候補者がいない場合、決選投票になりますが、8割以上を占める国会議員票がカギを握ります。

(立憲民主党 菅直人最高顧問)
「今 日本はいろいろな意味で大きな大きな曲がり角に来ているわけです。それは例えば人口が減少しているとかですね。そういうものに対してどういう形で日本を立て直していくのか。私は少なくとも(代表選に)女性の候補者が是非あるべきだと思っていて、女性代表を誕生させるというのは目的というよりもその方がもっとより良い国民の意見が反映できるはずだということなんですよ」

(立憲民主党 近藤昭一元副代表)
「やっぱり我々がどういう社会を作っていくか、そういうことでいうと自己責任ばかりを追及する社会ではなくて、前枝野代表も『支えあっていく社会なんだ』ということは訴えていらっしゃいました。そこに十分 伝えるところが弱かったのかなと。またそこにスポットが十分に当たっていなかったのではないかというふうに思っています。そういう意味ではポイントを絞った訴え方というのも大事だと思う。」

投開票は、今月30日です。


11月21日『サンデーステーション』より

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