東京・上野と札幌を結ぶ最後のブルートレイン「北斗星」が13日に引退します。北斗星の最後を一目見ようと、多くの鉄道ファンでにぎわうJR上野駅から報告です。
(社会部・郭晃彰記者報告)
上野駅の13番ホームには、ものすごい数の人が集まっています。公式発表はありませんが、数百人はいるものと思われます。反対側のホームにもかなりの人数がいます。なかには、手作りの横断幕を持っていたり、学校が終わってからその足で急いで来たという小学生の姿もありました。ただ、北斗星の姿はこのホームにはありません。その登場前から上野駅は、とんでもない熱気に包まれています。北斗星は、上野駅から5kmほど離れた車両基地で出発前の最終準備をしています。まもなくこちらを出て、上野駅に入ります。北斗星は本州と北海道を結ぶ青函トンネルの開業に合わせ、1988年に運行を始めました。1泊3万9000円以上するシャワー付きの豪華な客室やフランス料理のフルコースが楽しめる食堂車が人気を集め、ピーク時には一日3往復も運行しました。しかし、近年は新幹線や飛行機との競争が激しくなり、乗車率が6割にまで低下したほか、車体の老朽化もあって引退が決まりました。これで半世紀以上の歴史を持つブルートレインはすべて廃止となります。北斗星はこの後、プレミアムチケットを入手した221人の乗客を乗せて午後7時すぎに上野駅を出発し、約16時間かけて札幌に向かいます。
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