ごく微量の火山灰が…火口から4kmの鬼押出し園[2015/06/16 16:57]

 5日前に噴火警戒レベルが引き上げられたばかりの浅間山で、ごく小規模な噴火が起きた模様だと気象庁が発表しました。周辺の観光地でも降灰が確認され、今後も噴火が発生する恐れがあるということです。浅間山の火口から約4kmの火山博物館から最新情報です。

 (社会部・杉原啓太記者報告)
 浅間山周辺では16日午後3時すぎから、大きな雷の音とともに大粒の雨が降り始めています。火口から4kmということもあり、後方に浅間山がありますが、普段であれば山頂まで全体を見ることができますが、厚い雨雲に覆われていて、その姿を確認することができません。博物館の職員によりますと、噴火したとされる午前9時すぎには、特に変わった様子はなく、周辺で登山中だった女性も「下山してニュースを見てから噴火を知った」と話していて、噴火に気付いた人はいない様子でした。一方、9km離れた軽井沢町では、雲間から立ち上る黒煙が目撃されたり、博物館でも車のボンネットに火山灰が降り積もるなど噴火による変化が感じられました。気象庁は午後から観測チームを派遣し、火山灰の採集や降灰範囲の調査を行い、現地調査の結果を発表しました。浅間山の北から北東4kmほどの範囲で降灰を確認しました。量はごく微量だとしています。また、地下のマグマの動きを示す火山性微動が噴火の前の午前8時すぎから始まり、現在も続いているということです。こうした観測データから、火山活動が活発になっている可能性があるとしています。

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