元素の周期表で、112番と114番の間に空白のスペースがあります。ここに、日本が発見して名付けられた「ニホニウム」が113番目の元素として加えられる見通しとなりました。今後は世界中の教科書で、元素の一覧に「ニホニウム」の名が書き加えられることになります。科学担当・杉山貴弘デスクの解説です。
(Q.ニホニウムとは何ですか?)
ニホニウムとは、亜鉛を加速してビスマスという物質にぶつけることでできた物質です。これだけを見ると、30足す83が113になっただけのようですが、この物質ができるためには非常に小さい原子という物質をまず、すごいスピードで衝突させなければいけません。それが難しいですし、仮にぶつけたとしても、あまりにもスピードが速すぎると壊れてしまいます。うまく合体させなければいけません。しかも、ニホニウムの存在する時間が1000分の2秒しかありません。ぶつける、合体させる、観測できる、この3つのすべての技術がそろわないと発見・合成できなかったということで、ものすごい技術があったということになります。
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