今年のノーベル医学生理学賞に東京工業大学栄誉教授の大隅良典さん(71)が選ばれ、記者会見で受賞の喜びを語りました。
大隅良典さん:「この数年、思いもかけず、いろんな賞を頂くことになりましたけど、ノーベル賞には格別の重さを感じております」
大隅さんは、細胞内で不要な物質や有害物質を分解して健康を維持する「オートファジー」という現象を世界で初めて肉眼で観察しました。このオートファジーをうまく調節できれば、パーキンソン病やアルツハイマー病の予防や治療につながる可能性が高く、受賞の大きな要因になりました。一方、大隅さんは研究者を目指す若者が減っている現状を危惧(きぐ)するとともに基礎研究の重要性を訴えました。
大隅良典さん:「将来を見据えて、科学を一つの文化として認めてくれるような社会にならないかと強く願っています」
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