規制委が報告書の再提出を要望 作業員被ばく事故で[2017/10/25 17:27]

 茨城県大洗町の原子力機構の施設で作業員5人が被ばくした事故で、原子力規制委員会は機構が提出した最終報告書について再提出を求めることを決めました。

 原子力規制委員会・伴信彦委員:「組織的要因や背後要因について何も触れていないということで、引き続きしっかり見ていく必要があると思っています」
 原子力規制委員会・石渡明委員:「(改めて報告書を)きちんと出して頂きたいということは機構の方に厳しく言って頂きたいというふうに思います」
 この事故は今年6月、原子力機構の燃料研究棟で男性作業員が貯蔵容器を開けたところ、中のビニールバッグが破裂して放射性物質が飛散し、5人が内部被ばくをしたものです。原子力規制委員会は25日の定例会で、原子力機構が9月に提出した最終報告書について、直接的な原因分析にとどまっていて、事故を起こすに至った組織的な要因などに踏み込んでいないと厳しく指摘しました。そのうえで、報告書の再提出を求めることを決めました。規制委が事業者に対し、原因分析のやり直しを求めるのは極めて異例です。

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