社会

2020年3月11日 11:59

“大川小の悲劇”命守る礎に…学校防災体制見直しへ

2020年3月11日 11:59

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 東日本大震災から11日で9年です。震災によって亡くなった人は1万5899人となり、いまだ2529人が行方不明となっています。被災地では朝から追悼の祈りが捧げられています。

 (阿部美里アナウンサー報告)
 児童や教職員合わせて84人が犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校です。11日は早朝から強い風がずっと吹き続けています。そんななかでも朝早くから遺族や地域住民がこの場所を訪れ、花を手向けたり手を合わせる姿が見受けられます。今年は校舎内で毎年行われていた慰霊祭が中止になりましたが、午後2時46分前後に校舎を訪れて祈りを捧げるという遺族もいます。そして、遺族が石巻市と県に損害賠償を求めていた裁判では、津波の避難場所などを設定していなかったことなど学校側の過失を認めた判決が去年10月に確定しました。これを受けて県の教育委員会は防災体制を見直すため、各学校の現状について検証を進めています。また、石巻市では大川小の校舎を震災遺構として整備することを決め、来月から工事に入ります。ある遺族は「大川小の悲劇が全国の子どもの命を守る学校防災の礎になれば」と話していました。

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