認知症の原因が明らかに 発症予防には歯周病対策を[2020/10/13 06:27]

 アルツハイマー型認知症の発症に歯周病が関係している可能性があることが分かりました。専門家は正しく歯を磨くことなどが予防につながるとしています。

 アルツハイマー型認知症は世界中で研究が進められていますが、治療法はまだ見つかっていません。しかし、最近になって認知症の患者の脳内から歯周病の原因菌が検出されたことから、治療法の確立につながるのではないかと注目が集まっています。これを受け、九州大学の武洲准教授らの研究チームがマウスに歯周病の原因菌を3週間連続で投与した結果、マウスの脳内にあるアルツハイマー型認知症を引き起こすたんぱく質「アミロイドβ」が10倍に増え、記憶力が低下しました。研究チームによりますと、歯周病患者の歯茎に生じたアミロイドβが血管を通して体内に侵入し、その後、脳内に蓄積されて記憶障害などを引き起こす可能性があるということです。
 九州大学・武洲准教授:「正しい歯の磨き方と定期的に歯医者で点検して歯石を取って(予防してほしい)」
 研究チームは今後、認知症の発症や症状悪化を防ぐ薬などの開発につなげたいとしています。

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