「WHITE FRIDAY」 苦境のアパレル業界救う一手に[2020/11/19 08:39]

 新型コロナウイルスの感染拡大でアパレル業界も大きな打撃を受けています。そんな業界を救う一手となるか、ある会社の取り組みに期待が集まっています。

 「ブラックフライデー」アメリカの年末商戦の初日のことで、セールに多くの客が集まり、店が黒字になることが名前の由来です。
 では、こちらは知っていますか。「ホワイトフライデー」。これは、男性向けオーダースーツを取り扱う「FABRIC TOKYO」が2年前から行っているオーダースーツが作れるセールのこと。このセールは工場に眠る生地を活用し、毎年ブラックフライデーに合わせて行ってきました。
 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響でテレワークも増え、スーツの需要が減少。発注キャンセルも増加し、倉庫に眠る生地が増えているといいます。

 FABRIC TOKYOは今回、そんな行き場をなくした生地を活用してスーツだけでなく、カジュアルなジャケットも作れるようにしたということです。 
 FABRIC TOKYO広報・高橋政裕さん:「コロナ禍で特別な思いとして、これまでは生地工場に眠っている生地だけにフォーカスしていたが、今回は生地問屋にもフォーカスを当てている。この(コロナ禍の)状況は生地工場だけでなく生地問屋も同じだと気付いた。(工場と問屋)一緒にフォーカスすることで、よりサスティナブルな取り組みになる」

 また、FABRIC TOKYOは不要になったスーツを回収し、セールでの購入価格に応じたポイント還元を企画するなどリサイクルすることで次のスーツを買う意欲につなげていきたいとしています。
 FABRIC TOKYO広報・高橋政裕さん:「アパレル業界はGoToキャンペーンのような一手がない。GoToイートとかGoToトラベルとか政策があるがアパレルにはない。(コロナ禍の)影響を受けやすい業界なので、我々の取り組みは規模的には小さいが、アパレル業界の苦しいところの解決の一手になれば」

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