全国最多の生徒数 ネットの高校「N高」の魅力とは[2021/01/17 22:00]

コロナ禍で教育の在り方そのものが問われる中、ネットの高校「N高等学校」に注目が集まっています。
全国最多の生徒数を誇るN高。その教育の未来とは?

▽全国最多1万5000人超の生徒
 制服を着て、ゴーグルを覗く生徒たち。実はこれ「N高等学校」、通称「N高」が行ったバーチャル入学式です。
 通信制高校として2016年4月に誕生した“N高”。当初は「ちょっと変わった学校が出てきた」といった認識だったかもしれません。しかし今や生徒数は1万5000人を超え、全国最多。
コロナ禍で当たり前になった「オンライン」と多彩で柔軟なカリキュラムを武器に全国各地から生徒が集まっているのだといいます。

▽授業は自宅から参加。ホームルームもオンライン 
  東京から電車を乗り継ぎ8時間以上。島根県、江津市のN高2年生、深町優雨さん。
  インターネットさえあれば、場所を選ばないN高。通学コースやネットコースなど4つが準備されていて深町さんが通うネットコースは支援制度を利用すれば年間7万円ほどから受けることができます。
  農園を営む両親と暮らす深町さんがN高を選んだ理由は「地方ならではの悩み」からでした。
 父「進路をどうするって話になったときにあまりにも選択肢が少なかった。それだったら広い世界も見たらどうかなって思いで」
  住む地域にとらわれず広い世界を。そんな思いで入学したN高では授業はもちろん、なんと「ホームルーム」もオンライン。アプリ上で生徒が交流します。
 優雨さん「県外の子とかも交流できる機会が増えて(価値観が)すごく変わりましたね。今まで考えたことないこととか、いろんな人の考え方を聞けて、いろいろな世界を知れた」

▽決められた時間割はなし。生徒がやりたいことを自由に
  N高には決められた時間割がありません。オンラインで学ぶ国語・数学などの「必修授業」を含め、いつ、どの位授業を受けるかは生徒次第。自由になった時間は、自分のやりたい事をして過ごします。
本田なのはさん「春休み、夏休み、冬休みってあると思うんですけど、2カ月くらいの間にすべてのカリキュラムを終わらせて、他の時間は全部漫画に使っちゃおうと。ライブペイントっていうのをやらせてもらっていて
サマーソニックっていうライブイベントに出演したり」

▽著名人などから学ぶ実践的な経験や知識
麻生副総理など著名人を招いた課外授業も。社会の酸いも甘いも知る個性的な講師から実践的な経験と知恵を学べます。
鎌谷天馬さん「もともと中高一貫校に通っていて高校になってからプログラミングやりたいと思って転学した。
ゲームとかなら、日本ゲーム大賞とかに出た作品なんですけど、それなら完成度高くできたかな」

▽”多様性”から生まれる気づき
3年生の小倉ことみさんは山梨県内の進学校に通っていましたが、“受験のための勉強”に疑問を感じていました。
 「自分のために学びたい」一念発起し、N高に入りなおしたのです。
 小倉さんが課外授業で取り組んだのは、地元の農産物を使ったカキ氷店の経営。これまでとは全く違うスタイルの「学び」の中で、自分の未来が、少しづつ見えてきたのだといいます。
 進学先に決めたのは名門・帯広畜産大学。N高の課題を通じた農家との交流や、自然との触れあいの中で“畜産”に興味がある事に気がついたそうです。
ことみさん「一個のことじゃなくて、いろんなこと(選択肢)があって、やっぱりこっちの道だなっていう確信が持てた。」

N高の奥平校長は、社会が多様化する中、教育の多様化も必然のことだと強調します。
奥平博一校長「我々の学校というのは、日本中、もっと言うなら世界中が学びの場であるという考え方。多様な子供たちが多様な選択肢の中で学べる、そういう学校だと思っています。」

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