原子力規制委・更田委員長「原発動かす資格ある」[2021/02/10 23:18]

 東京電力の柏崎刈羽原発で職員がIDを不正使用して中央制御室に入った問題で、原子力規制委員会の更田委員長はそれでもなお、東電が原発を動かす適格性があるとの考えを示しました。

 更田委員長:「今回の事例は、結果的には(中央制御室に)入室する資格を持った人が不正な手段で入出した。(適格性がないとするのは)ちょっと考えられない」

 この問題は去年9月、IDを紛失した職員が別の職員のIDを無断借用して中央制御室に侵入したものです。

 複数いた警備員は不審に思いながらも通行を許可していました。

 東電は翌日、規制庁に報告したものの、情報は今年1月まで原子力規制委員会に報告されませんでした。

 規制委は侵入の3日後の去年9月23日に東電が柏崎刈羽原発を動かす「適格性」があるなどとする「保安規定」を了承しました。

 このため、新潟県内では審査をやり直すべきだとの意見が出ていますが、更田委員長はこうした意見を明確に否定した形です。

 今後、地元自治体からのさらなる反発も予想されます。

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