ワクチン接種から72時間後‥「副反応」の記録[2021/02/21 22:30]

新型コロナワクチンの医療関係者への先行接種が始まっていますが、心配なのは「副反応」です。その副反応の様子を、72時間にわたり克明に記録した看護師がいました。

▽先行接種で“副反応の疑い”
21日(日)、ファイザー製のワクチンおよそ45万回分を乗せた“第2便”が到着しました。政府は今回の分を含め、来月中に最大117万回分を全国に発送するとしています。

総理官邸は20日(土)、医療従事者への先行接種が始まった富山労災病院で副反応の疑いのある「じんましん」の症状が1件、「冷感・悪寒戦慄」(病院名不明)を訴えたケースも
1件報告されたと発表しました。政府が副反応の疑いについて公表するのは初めてです。
19日(金)の午後4時、富山労災病院でワクチンを接種した看護師の高本さん。接種後は、副反応に備え15分間待機します。この経過観察後、接種を受けた48人のうち1人に副反応とみられる「じんましん」が出ましたが、2時間ほどで回復したといいます。

富山労災病院 感染管理認定看護師 高本恭子さん
「一応15分というのは決めてはいるのですが、自部署に戻っても30分経過するまでは1人にならないよう注意喚起しておりましたので、今回そういったじんましんが起こったスタッフも1人にはなっていないんですね」「そこはきちっと対応していかなければならないな、ということもあらためて感じました」

先行接種した医療従事者は1日2回体温を測定。8日間、観察日誌に体調を記録するといいます。高本さんは、接種翌日も通常通り勤務を続けていました。
高本:「接種した側の手が少し筋肉痛のような重い感じがする程度です。元気にいま仕事できているというところです」

国内で先行接種が始まった初日(17日)に接種した関東労災病院の薬剤部長、河合さん。取材時、接種からすでに48時間経過していましたが‥
関東労災病院薬剤部・河井良智部長 
「きのうはちょっと(腕が)痛かったけど、今日はもう全くないです」「(同僚から)筋肉痛があったっていうのを聞いてますけれども、熱が出たという人は聞いてないです」

接種後に最も懸念される「アナフィラキシー」と呼ばれる重いアレルギー反応は、アメリカでは接種100万回あたり5件ほどに留まっています。一方、軽度から中程度の副反応については、接種部位の痛みを訴えた人が8割を超え、倦怠感や頭痛を訴えた人も5割を超えています。(米国CDC)


▽副反応「72時間」の記録映像
看護士 ピネガー由紀さん
「頭痛とか悪寒とか、言われていた“副反応”そのものが出てきた感じですね」

“副反応”の様子を72時間にわたり克明に記録した看護士がいます。
「ワクチンの会場にやってきました。これから入ってワクチン受けてきまーす」

イギリス中部の病院で働くピネガー由紀さんは先月14日、ファイザー製の1回目のワクチンを接種しました。

<接種から30分後>
「30分くらい経ちました。今のところ痛みとか特にないですし腕も動きます」

打った直後は、特に症状は出ませんでした。しかし翌日‥
<接種から14時間後>
「かなり腕が痛いですね、調子が良くないのは確かですね。軽く二日酔いみたいな感じ。めちゃくちゃ痛い…」

それでも「症状は軽い」と感じ、普段通りに出勤しましたが、お昼を過ぎた頃から、徐々に体調に変化が現れます。
<接種から20時間後>
「腕なんだけどこれ以上、上がんないね、先週受けた同僚にワクチンのその後を聞いたら金曜日ぐらいに受けて日曜日くらいにはテニスボールくらいに膨れてしまったらしい」

夕方になると、さらに体調が悪化します。
<接種から23時間後>
「いま車で帰っている途中ですけれど、悪寒が止まらない。歯がガチガチいって早く『湯たんぽ』とかほしいです、頭めちゃくちゃ痛いです」

そして、接種から丸一日たった午後5時すぎ。
<接種から24時間後>
「午後5時過ぎたくらいから頭が割れそうに痛くなって、寒気、悪寒が止まらなくて、筋肉あちこち痛いし背骨も痛いです、だめだ(電気)消して寝ます。」

<接種から30時間後>
その後、鎮痛剤を飲んで就寝。鎮痛剤の服用は、接種時に渡された「指示書」に対処法として書かれていたものです。

そして翌日。目が覚めると、症状はだいぶ収まっていました。
<接種から41時間経過>
「軽い頭痛みたいな感じ、それ以外は悪寒もなくなったし倦怠感も、倦怠感はまだ残っているかな、でもそんなにすごい症状残っていないです」

<接種から45時間後>
「ワクチン接種から45時間が立ちました、今日の午前中は頭痛が残っていても動けて、片づけとか食事ができたけど、今また頭痛もしてきたけど、それ以上に倦怠感っていうの、ぐわーっとまともに座れないような感じです」
「体調がめちゃめちゃ悪くなってきました。寒気が止まらない、もうダメ、薬を飲まなきゃ無理」

結局、この日はベッドの上で一日中過ごすこととなりました。
そしてワクチン接種から3日目の朝、ほぼすべての副反応がおさまりました。

<接種から72時間後>
「このコロナワクチンを受けて、もうほぼ丸3日がもうすぐ立とうとしています。72時間ですね、副反応に書かれている、倦怠感、頭痛、それから全身の痛みとか、悪寒をはじめとするインフルエンザみたいな症状。全部私これ出てますね」

3日にわたり副反応に見舞われたピネガーさん。しかし「ワクチンを接種して良かった」と言います。

看護師 ピネガー由紀さん
「やっぱり未知のものだから、最初はみんなどうしよう、大丈夫かなとか心配することがあると思うのですね。でも副反応はあるけれど、こうゆう対処法があるんだ。逆にワクチンを受けた時のメリットと、受けなかった時のデメリットを両方考えて、それを見たらやっぱりワクチンを受けたほうが全然メリットが大きいねって結論に至ってみんな受けているのですね。今までの無くなってしまった普通の生活がまた元に戻ってくる可能性が広がるというか、そういった大きい面があるなと私は思いました」

▽ワクチンへの不安解消へ 若手医師の取り組み
ワクチン接種への日本人の不安や疑問を少しでも減らしたいと、動き出した医師たちがいます。
ニューヨークの病院勤務 山田悠史医師(37)
「針の痛みはあるんですけど、そのあとは特に何も感じることなく接種が終わりました」

ニューヨークの病院に勤める医師の山田悠史さんら日米の若手医師10人は今月6日、LINE上にワクチンの不安や疑問に答える「コロワくんの相談室」を立ち上げました。

森川夕貴アナの実演
「気になるワードを直接打ち込んで質問することもできるのですが、例えば副反応と打って送信してみますと…さらに細かく質問が分かれて選択できるようになって(質問を)押すと自動ですぐに返答が来るんです」

山田:「どうしても身の回りに情報が溢れていて、どういった情報をとれば良いのか分かりにくくなっていると思っていたのですね。」

副反応への不安が渦巻く中、SNS上でデマのような情報も拡散。山田さんは自身のSNSで正しい情報を発信していましたが、限界を感じ、相談室を立ち上げたのだといいます。
山田:「ご不安の状況であることは私たちもよく理解できるのですが、みんなでみんなを守ろうという気持ちで、ワクチン接種を検討していただければ嬉しいなと思っています」

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