3カ月後“再び陽性”に‥変異型と「再感染」関係は[2021/03/14 22:30]

感染力が強いといわれる“変異ウイルス”の広がりが懸念されています。14日までに、全国で487人の感染が確認されています。(番組調べ)
都道府県別では兵庫が74人と最も多く、次いで大阪69人、埼玉60人、空港検疫でも75人が確認されています。
厚労省はおととい、フィリピンから成田空港に到着した60代の男性が、フィリピンで確認されている変異ウイルスに感染していたと発表しました。日本国内で“フィリピン型”が確認されたのは初めてです。男性には、症状はなく、帰国後、濃厚接触者もいないといいます。
忽那医師「ブラジル変異株とか、南アフリカが持つような感染力が強くなると言われている変異と、免疫逃避というですね、ワクチンが効きにくくなるかもしれないと言われている様な変異を両方持っているウイルスだということと、フィリピンからも同様の変異株の報告が、ウイルスのデータベース登録されているようですので、フィリピンでも多少なりとも変異株が出ているだろうという事までは分かっています」

▽“変異ウイルス”感染への不安
「自分が “変異ウイルス”に感染しているのでは…」と不安に思っている女性がいます。
都内に住む30代のAさんは去年12月中旬、新型コロナウイルスに感染しました。そして3カ月経った今月上旬、体調を崩したためPCR検査をしたところ、再び“陽性”になったのです。
A「一瞬え?と思って、本当にまさか、感染対策もしていたつもりでも2回なってしまうっていうのはどういうことなのだろう、変異株なのか、自分の体質がコロナに弱いのか、コロナの抗体ができない体質なんじゃないかっていう不安ががーっと頭の中をよぎって」
3カ月経ってからの再陽性。“変異ウイルス”への不安は募ります。
A「保健所と話した時には、自分のウイルスが既存のものなのか変異株なのかっていうのは教えてもらえなくて、どこでどう、自分のウイルスが一体何型なのかっていうのをわかるのかな?っていうのは、ちょっと疑問で」
一旦ホテル療養になったAさんですが、血中酸素濃度が95を下回ったため、現在は病院に入院しています。
A「私の場合、1回目よりも2回目のほうがすごい症状が軽くてすごい助かっているんですけど、これがもし、2回目、3回目の方がどんどん(症状が)重くなるって傾向になっていくと、本当に怖いなってことも思います」

2度目の陽性、“変異ウイルス”との関連性は考えられるのでしょうか。
忽那医師「現時点はですね、再感染のリスクが高くなると言われている例えばブラジル変異株ですね、あとは南アフリカもそういうことが起こるかもしれないですけど、現時点で国内ですごく広がっているものではありませんので、変異株と再感染の事例が、今の時点で関連があるという可能性は低いだろうと思います。人によっては3カ月経ってもですね、90日以上発症から陽性が続くという事もあります。これは感染性が続いているというわけではなくて、ウイルスの残骸をPCR検査が拾ってしまうものですので、感染性はないけど陽性と出てしまうという事が臨床現場では時々、そういうことがあります」
「実際に再感染の可能性がないかというと、可能性としてはありうると思います。発症から数カ月ぐらいはですね、免疫ができて再感染になりにくい、再感染を起こしにくいと言われていますけど、3カ月後以降ぐらいはですね、実際に再感染の事例が海外でも報告されています」

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