見た目は…でも甘い!!「闇落ちとまと」大人気[2021/05/26 07:33]

 売れなかった野菜があることをきっかけに大人気になりました。新潟の農家が育てたトマトがSNS上などで注目を集めています。

 まるで呪いにかかってしまったかのようなトマトたち…。

 その名も「闇落ちとまと」。

 このトマトを販売をしているのは新潟市でトマト栽培を行う「曽我農園」です。

 顔のようにも見える黒い部分は「尻腐れ」という症状で、トマトが水分を吸えずにカルシウム不足になることで起きます。

 食べるのを躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうな見た目の「尻腐れトマト」。

 実はとても甘くておいしいのだそうです。

 曽我農園・曽我新一代表取締役:「水を不足させるとトマトは甘くなることが知られている。『尻腐れ』が出るくらいストレスを与えたということで非常に甘くて濃い味になります。毎年こういうトマトはケチャップとかジュースの原料にしていたが、コロナ禍でトマト自体が余ってしまったり商品の売れ行きが悪くなってしまって(尻腐れトマトが)“だぶついて”しまった。それを捨てるのもどうかと思ったので直売所で販売することに決めた」

 実は以前にもこの「尻腐れトマト」のおいしさを知ってもらうため、販売したことがあったそうです。

 しかし、お客さんの反応は…。

 曽我農園・曽我新一代表取締役:「お安くしていたので買う人はいたが、後から『なにこれ、こんなトマトなんて聞いてないよ』と返品とかあったりしたので…」

 なかなか受け入れてもらえない「尻腐れトマト」。

 そこで、曽我さんが思いついたのが…。

 曽我農園・曽我新一代表取締役:「お客様の方はこういうものがあるっていうのも知らないし『気持ち悪い』『怖い』っていう見た目なので、アナキン・スカイウォーカーに似てるなって」

 SF映画「スター・ウォーズ」の登場人物になぞらえ、「闇落ちとまと」という名前で販売を開始。
 トマトの写真とともにSNSで紹介すると、たちまち話題となりました。

 曽我農園・曽我新一代表取締役:「おかげさまで問い合わせが非常に多かったり、直売所も朝から(闇落ちとまとを)求めに来るお客様がたくさん来られます。『これ食べると他のトマト食べられなくなる』とか『こういうものがあったのか』ってびっくりする方も非常に多いですね」

 不気味な見た目を逆手に取ったネーミングで大人気となった「闇落ちとまと」。

 黒い部分を削ってそのまま食べるのもおすすめですが、曽我さんのイチオシは「カプレーゼ」にして食べることなんだということです。

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