古民家でテレワーク!観光直撃の鎌倉市の取り組み[2021/07/15 07:46]

 リラックスした空間でストレスを感じないテレワークをしたくはありませんか。レトロな古民家が多く残る神奈川県・鎌倉で官民共同の新しい取り組みが始まりました。

 土間に囲炉裏。

 ここはもともと陶芸家が使っていたという住宅です。

 畳の部屋もあります。

 実はリモートワークなどで使用できるコワーキングスペースとして解放されています。

 アールディレクション代表取締役・岩浜サラさん:「都内のストレスフルな環境にずっといると、心が病んだり、体が病んできたりというなかで、自然の多いところに行って定期的にリフレッシュしていくことが人生をより良く生きていくために大事な要素だと思う」

 もともと静かに自分と向き合うために作られたというこの場所。

 鎌倉市がコロナ禍で観光客激減の危機に直面するなか、ある取り組みによって利用しやすくなりました。

 鎌倉旅館組合・井上靖章組合長:「街中は観光客が戻ってきている感じはあるが、泊まりとなると滞在時間も長くなるのでなかなか宿泊にはまだ結びついていない。幸い廃業した施設はまだないが、これが継続するとそれも考えなくてはいけないのかなと」

 宿泊施設や飲食店の窮状を打開できないか。

 鎌倉市はテレワークを推進する「NTTコミュニケーションズ」と共同でワーキングスペースのマッチングアプリ「Dropin」を活用した取り組みを始めました。

 事業者は客が来ず使われない宿泊施設などをテレワークのスペースとして提供し、利用料を得ることができます。

 そして、今回の取り組みでは20%の手数料を無料にしました。

 これによりコロナで打撃を受けた事業者も容易に参入できます。

 鎌倉市商工課・田辺幹浩課長:「コロナ禍で影響が出ている方の宿泊とかカラオケとか、飲食業も、テレワークの環境を整えることができれば、業態の変更を試すきっかけにもなると思い、支援にもつながると考えた」

 この取り組みが始まったのは先月。

 「ThinkSpace鎌倉」を運営する岩浜さんはこの場所を「Dropin」に登録しました。

 岩浜さんは2018年から鎌倉市全体のテレワーク推進に取り組んでいます。

 アールディレクション代表取締役・岩浜サラさん:「鎌倉全体のテレワークが盛り上がったらいいなと、こういうアプリができることを期待していた。やっとできたな、いよいよできたなという。コロナが明けた後はワーケーションの需要がものすごく増えるのではないかと予想している。リモートワークが当たり前になった状況でコミュニケーションが希薄になって様々な問題が少しづつ表層化されている。コロナが明けてワクチンが行き渡って、人の交流ができるようになったらリアルな場の大事さというのがさらにフォーカスされると感じている」

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