予報士のつぶやき「温暖化なのになぜ寒い」[2022/01/24 12:41]

今シーズンの冬は例年以上に寒いなと思っていませんか?

その感覚、正解です!

過去30日間(1月23日まで)の気温の平年差を見ていくと
札幌-0.6℃、仙台-1.0℃、東京-1.1℃、名古屋-1.5℃、大阪-1.1℃、福岡-0.9℃と、とくに東北から近畿は平年より1℃以上低くなっています。

■温暖化なのになぜ寒い
寒さや大雪の話題がニュースになると「温暖化じゃないの?」というコメントが多く上がります。

短い期間の寒さについては温暖化とあまり関係がありません。

温暖化というのは数十年〜100年単位での気温上昇で、ひと冬の寒さなど数カ月程度の気候変動には当てはまらないのです。

今シーズンはラニーニャ現象の影響で日本付近に強い寒気が流れ込みやすくなり寒波も度々襲来しました。

あまりの寒い日の多さに、天気の仕事をする私ですらそろそろ暖かくなるのではないかと思ってしまいます。
ただ、これは期待からくる予想で正しくありません。

■真冬並みはいま!
天気予報でよく聞く「真冬並みの寒さ」という言葉。

気温の平年値が最も低い時期である、1月下旬から2月上旬のことをさします。
そう、まさに今なのです!

ちなみに、あす1月25日は日本最低気温の日。
1902年1月25日、北海道の旭川で-41.0℃を観測したことから制定されました。

今週は強烈寒波襲来ということはなさそうですが、北極付近では着々と寒気が蓄積され放出のタイミングをうかがっています。

寒さのピークはまだ過ぎていません。
体調管理に注意して過ごしていきましょう!

テレビ朝日気象デスク 佐藤圭一

こちらも読まれています