2021年度の日本の温室効果ガス排出量は、8年ぶりに増加しました。環境省は、コロナ禍からの経済回復が影響したとみています。
環境省と国立環境研究所は21日、2021年度の日本の温室効果ガス排出量の確定値を発表しました。
総排出量は11億7000万トンで、前年度に比べて2%、およそ2000万トン増えました。
工場や自動車などからの産業・運輸部門の排出量は前年に比べておよそ2000万トン増加し、家庭からの排出は1000万トン余り減りました。
環境省はコロナ禍からの経済回復によるエネルギー消費量の増加などが要因とみています。
一方、森林などによる温室効果ガスの吸収量は4760万トンで4年ぶりに増加し、排出量から吸収量を引いた実質の排出量は11億2200万トンでした。
結果は、21日付で国連に報告されます。
政府は、2050年までにこの実質の排出量をゼロにすることを目指し、2030年度に2013年度に比べて46%減らす削減目標を立てています。
2021年度は2013年年度に比べて20.3%減少したことになります。
環境省の担当者は「コロナ禍からのリバウンドは想定されていた。楽観はしていないが悲観もしていない。引き続きしっかりと排出量削減の取り組みを推進していく」としています。
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