なぜ自宅に頭部を? 専門家「理由2つか」…札幌・切断遺体 家族3人全員逮捕[2023/07/26 14:00]

 札幌・すすきののホテルで起きた事件で、29歳の女と医師の父親に加え、母親まで一家3人全員が逮捕される展開となりました。

■家族3人全員逮捕…死体損壊容疑で母も逮捕

 田村修容疑者(59)の親族:「そういう人(患者)にとっては、神様みたいなもの。修はね。だけど、自分の子どもに対してはどこか生ぬるい」

 その一方で、娘の瑠奈容疑者(29)に対しては「父親の修容疑者も母親も愛情を注いでいた」といいます。

 親族:「お父さんもお母さんも娘を溺愛(できあい)。溺愛も溺愛。もうひどいんだ。そういう事情があったからね」

 25日、新たに逮捕されたのは、瑠奈容疑者の母であり、修容疑者の妻でもある田村浩子容疑者(60)です。これで、家族3人全員が逮捕されました。容疑は夫や娘と同じく死体損壊などです。
 
 浩子容疑者を知る人:「田村浩子容疑者が描いたもの。美術館で学芸員をやっていたと」

 この女性が見せてくれたのは、浩子容疑者が知人に送ったサイン入りのイラストです。

 浩子容疑者を知る人:「ご夫婦ほんとに仲良しで協力的で、とても奥様は話しやすい人」

■仲睦まじい夫婦…事件後の様子 知人が証言

 事件発生から3週間余り、一家が暮らしていた自宅から見つかったのは「人の頭部」でした。

 24日の捜索で見つかった頭部の歯形を調べたところ、ホテルで頸部(けいぶ)を切断された恵庭市の男性(62)と特定されました。頭部は一部腐敗していたといいます。

 なぜ、犯行の証拠品となる頭部を自宅に置いておこうと考えたのでしょうか。

 犯罪心理学者・出口保行氏:「頭部を家の中に保管。理由は2つ考えられる。一つは、遺棄する場所が分からなかった。どうやって遺棄すればいいか分からない。もう一つは、遺体の一部を(近くに)置いておくこと自体に意味を見いだした。自分の恨みを晴らしている、負の感情を晴らしていることを常に意識」

 警察は、母の浩子容疑者自身も自宅に首があったことを認識していたとみています。

 浩子容疑者を知る人:「奥様はちょくちょく来るんです。なんかちょっと虫がいると(浩子容疑者は)虫が好きなので、鉢植えをいっぱい置いています。色んなものを育てていて、植物もすごく好き。動物も好き」

 かつては仲睦まじい姿を見せていた夫婦。しかし、事件後の様子を尋ねると、知人は次のように話しました。

 浩子容疑者を知る人:「(Q..この1〜2週間で覚えていることは?)いや、全然ない。お会いできなかったし。あげたいものがあって、インターホン押しても全然出て来ない」

■父親は趣味のギターでライブ活動も

 自宅の屋上にも、変化がありました。しばらく手入れされていないのではないかという鉢植えが複数並んでいました。

 父の修容疑者は精神科医としての本業のかたわら、趣味のギターでライブ活動も行っていました。

 警察によると、修容疑者は現場のホテル近くまで娘の瑠奈容疑者を車で送り届け、事件後も車で逃走を手助けした疑いも持たれています。

■防カメにスーツケース持つ様子…瑠奈容疑者か

 事件への関与は、それだけではなさそうです。

 修容疑者と瑠奈容疑者2人は事件前、札幌市内にある小売店を訪れ、刃物のようなものやスーツケースを購入したとみられることが、捜査関係者への取材で明らかになりました。刃物のようなものは、ノコギリだったことも明らかになりました。

 ホテル周辺の防犯カメラには、事件が起きた後、スーツケースを持って歩く瑠奈容疑者とみられる人物が映っていました。

(「グッド!モーニング」2023年7月26日放送分より)

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