【速報】去年の参院選“1票の格差”訴訟 最高裁が「合憲」判決[2023/10/18 15:20]

 去年7月に行われた参議院選挙でのいわゆる「一票の格差」を巡って弁護士グループが選挙の無効を求めた裁判で、最高裁大法廷は「合憲」との判断を示しました。

 一票の格差が最大で3.03倍だった去年7月の参院選について、2つの弁護士グループが「投票価値の平等を定めた憲法に違反する」として、選挙の無効を求めて全国で16件の裁判を起こしています。

 一連の裁判では1件が「違憲」、8件が「違憲状態」、7件が「合憲」と判断が分かれていました。

 最高裁大法廷は今月18日の判決で「合区」が導入されてから格差は3倍程度で推移しているとして「有意な拡大傾向にあるともいえない」と指摘しました。

 また、国会での取り組みについて「現行の選挙制度の仕組みを更に見直すことも考えられる」としつつ「実効性や課題などを慎重に見極めつつ、合理的な成案に達するにはなお一定の時間を要することが見込まれる」と評価しました。

 そのうえで「選挙当時、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものといえない」として「合憲」との判断を示し、選挙の無効を求めた訴えを退けました。

 15人の裁判官のうち12人が「合憲」、2人が「違憲状態」1人が「違憲」とする意見を出しています。

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