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島根県の自治体は市役所の新庁舎を建設するのに必要な財源を確保するため、職員らの給料を5年間カットする方針であることが分かりました。
■建設費用は80億円超に増額 資材・人件費高騰
島根県大田市 楫野弘和市長
「来年度から基本設計に着手する予定としております」
「来年度から基本設計に着手する予定としております」
大田市議会 和田章一郎市議
「あまりにも新築ありきで進められてはいないのか」
「あまりにも新築ありきで進められてはいないのか」
島根県大田市が市役所の新庁舎建設を巡って揺れています。問題視されているのは建設費用です。計画当初、30億円ほどだった建設費用は資材や人件費などの高騰で3倍近くに。
和田市議
「当初説明では30億円であった新庁舎建設費が85億円に跳ね上がり」
「当初説明では30億円であった新庁舎建設費が85億円に跳ね上がり」
現在の庁舎が完成したのは1982年で、築40年以上が経過しています。旧耐震基準で、2018年に発生した島根県西部地震では天井が落下し、壁に亀裂が入りました。
楫野市長
「現庁舎の危険性や耐震化より建て替えのほうが対応年数を考えた場合に有利であることなど、市議会へも特別委員会や全員協議会において報告してきたところです」
「現庁舎の危険性や耐震化より建て替えのほうが対応年数を考えた場合に有利であることなど、市議会へも特別委員会や全員協議会において報告してきたところです」
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■職員の給料カット決断■職員の給料カット決断
世界遺産に登録された「石見銀山」で知られる大田市。観光地として人気ですが、市の人口は年々減少しています。
税収も減り財政も不安視されるなか、市は新庁舎建設の財源確保のため職員の給料カットを決断しました。主任級以上の職員が対象で、主任は2%、係長は3%のカットになります。市長は20%カットですが、今の楫野市長は在任中30%減らします。
これにより年間5500万円、予定される5年間で合わせて2億7500万円の財源確保が見込まれますが、跳ね上がった建設費用には遠く及びません。
26日から開かれる議会で、給料カットの条例改正案提出や市の財政状況など引き続き議論される予定です。
和田市議
「基金を積むために、今回(職員の)賃金カットをすると。民間の経営者だったら、しっかりと経営努力をして、切羽詰まった最後の最後の切り札じゃないかと。それを安易に職員の賃金カットをやるということは、『大田市のイメージを損なう』と追及しようと思っています」
「基金を積むために、今回(職員の)賃金カットをすると。民間の経営者だったら、しっかりと経営努力をして、切羽詰まった最後の最後の切り札じゃないかと。それを安易に職員の賃金カットをやるということは、『大田市のイメージを損なう』と追及しようと思っています」
(「グッド!モーニング」2025年2月24日放送分より)