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2025年3月3日 16:45

目の不調「アイフレイル」は病気の手前!?若者にも急増 失明・認知症リスクも

2025年3月3日 16:45

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「最近目が疲れやすい」「夕方、ものが見づらい」という方、その目の不調は、『アイフレイル』という危険なサインかもしれません。

病気の手前とも言われる『アイフレイル』は、若者にも増えています。

■目の不調「アイフレイル」かも?スマホの使い方に注意

街の皆さんの、気になる目の悩みです。

50代女性
「仕事で一日中パソコンを操作すると、目が乾いて疲れる。特に冬は乾燥しているので、痛みを感じて、結構つらい」
40代男性
「ここ数年で、日差しが一日中まぶしく感じるようになった。特に夕方の西日は、目を開けていられない
50代女性
「50代に入ってから、階段だけでなく、段差のないところでもつまずくようになった」
40代男性
「近所の病院の看板が、ある日突然読めなくなった。眼科へ行くと、視力が1.0から0.5に落ちていた
眼科かじわらアイ・ケア・クリニックの梶原一人院長によると、
「これらの症状は、アイフレイルの可能性がある」といいます。

アイフレイルの症状は、視力低下・視界が狭まる・眼精疲労・目の乾燥などで、病気の一歩手前のサインということです。

原因は、加齢・生活習慣・持病などによる、目の筋肉・神経・網膜などの衰えで、40代から急激に増加します。

40代から増加ということですが、最近では、目の不調は若年層でも起きています。
20代、30代の若い人でも目の不調を訴える人が増えています。

なぜ若い世代にも増えているのでしょうか?

梶原院長です。
スマートフォンなど手元で扱うデジタル端末の普及により、若い世代でも目に負担がかかっている」ということです。

アイフレイルを招く、スマホの危険な使い方、1つ目です。

顔とスマホの距離が30cm以内。

スマホは1つの画面で多くの情報を表示して、人間はそれを取り入れようとします。

<1>近寄ってピントを合わせる状態が長時間続くと、『仮性近視』という状態になります。
近くを見る専門の目に一時的になってしまうため、遠くがかすんだり、遠くが見えなくなったりします。
この状態を繰り返すと、アイフレイルになる可能性があります。
<2>『スマホ老眼』という、近距離のスマホを見続けることで、眼の筋肉が緊張する状態が続き、老眼と同様にピント調節が利かなくなります。
そのため、近くもだんだん見えづらくなります。

対策です。
<1>離して字が見えない場合は、字を大きくします。
<2>まばたきを意識的にしたり、スマホに熱中しないことです。

アイフレイルを招く、スマホの危険な使い方、2つ目です。

動画を縦画面で視聴すること。

動画が小さく映ると、見えづらさから、自然と近距離で長時間見てしまうことになります。
そこから『ピント調節』がきかなくなり、『スマホ老眼』に。
さらに、小さいものを集中してみようとするので、まばたきを忘れて『目の乾燥』も引き起こします。

対策としては、文字を大きくするように、動画も画面いっぱいに表示すること。
スマホと適切な距離を保ちながら、利用できます。

■アイフレイル 危険度は?10項目簡単チェック

アイフレイルを簡単にチェックする方法です。

全部で10項目です。
<1>目が疲れやすくなった。
<2>夕方になると、見にくくなることがある。
<3>新聞や本を長時間見ることが少なくなった。
<4>食事の時に、テーブルを汚すことがある。
<5>眼鏡をかけても、よく見えないと感じることが多くなった。
<6>まぶしく感じやすい。
<7>まばたきしないと、はっきり見えないことがある。
<8>まっすぐの線が波打って見えることがある。
<9>段差や階段で危ないと感じたことがある。
<10>信号や道路標識を見落としたことがある。

チェック項目が、2つ以上あてはまる人は、アイフレイルの可能性があります。

一度、眼科専門医に相談することをおすすめします。

そして、梶原院長によると、特に注意が必要な項目があります。
4番、9番、10番にあてはまる人は、近くが見えていなかったり、視野がかけている可能性がある。専門家に早めの相談を」ということです。

■白内障・緑内障 知るべき危険なサイン 失明リスクも

アイフレイルを放置していると、色々な病気になる可能性があります。

可能性のある病気、一つ目は、白内障です。

白内障は、ピントを調節する働きをする目のレンズ・水晶体が白く濁る病気です。

白内障の症状は、
●物がかすんで見える、
二重に見える、
まぶしく見える、
など、進行すれば視力が低下します。

アイフレイルを放置していると、可能性のある病気、2つ目は、緑内障です。

目から脳へ信号を送る視神経に障害が起き、視野が欠けていく病気です。
大半は後期まで自覚症状がありません

緑内障、日本では、患者数約400万人、40歳以上の20人に1人、60歳以上の10人に1人が緑内障と推定されていて、失明の原因1位です。

緑内障だと思ったら、他の病気だったということもあります。
脳梗塞や脳出血が原因で、視野に障害が起きている場合もあるそうです。

眼科かじわらアイ・ケア・クリニックの梶原院長です。
「緑内障などの病気は、普段の視力検査だけでは気づきにくい。40歳を過ぎたら、症状がなくても眼科で検査を

■アイフレイルで認知症・うつ病のリスク増も

さらに、アイフレイルを放置するリスクです。

転倒のリスクです。
視覚障害があると、転倒のリスクが2.5倍です。

認知症のリスクです。

視覚障害がある人は、認知症のリスクが1.31倍〜1.72倍です。

うつ病のリスクです。

視覚障害がある人は、うつ病のリスクが、約2.7倍です。

■「目の疲れ解消法は?」専門医が答える目の疑問あれこれ

皆さんからの目にまつわる疑問を、眼科かじわらアイ・ケア・クリニックの梶原院長に聞きました。

50代女性
「一日中パソコンを使う。目の疲れを軽くする方法はある?」
視線をなるべく下に向けることで、まぶたが下がり、涙が蒸発する面積が狭くなる
20代男性
「そもそも暗い部屋でスマホを見るのは、目に悪い?」
目にはあまり関係ない。ただ、明かりの影響で脳が活発になり、寝付きが悪くなる」
30代女性
「疲れ目の時、目の周りを温めるのと冷やすのは、どちらが効果的?」
「効果的なのは、温めること。血流が良くなり、疲れが取れる」
50代女性
「目薬を使っているが、オススメのものはある?」
「ドライアイなら、オススメは保湿成分のあるもの。目薬を差す回数は、1日4回程度
40代男性
「星空を見ることは、目に良いの?」
「星空や緑を見ることにあまり意味はない。遠くならビルでもいい
50代女性
「寝る時のアイマスクは、ドライアイや目の疲れに効果がある?」
「アイマスクによって、保温され血流が良くなる。寝る時に薄目を開ける人には、ドライアイ対策になる」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年2月28日放送分より)