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2025年6月6日 20:37

巨大クマが2日連続で住宅街に なぜ6月に出没相次ぐ?

2025年6月6日 20:37

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 住宅街で連日、目撃されている体長2メートルのクマ。実は今、各地でクマの出没が相次いでいます。そこには、ある共通点が…。

■なぜ6月にクマ出没相次ぐ?

 住宅街でクマを目撃した男性が、恐怖の瞬間を語ります。

クマを目撃した男性
「威嚇する声がすごかった。グワーって。2メートルあったかな。おっかなかった」
北海道苫小牧市 市街地にある公園
北海道苫小牧市 市街地にある公園

 クマが現れたのは、北海道苫小牧市の市街地にある公園です。

隣接する公園の中へ
隣接する公園の中へ

 3日午前0時すぎ、住宅地の道路を歩いていたのは、体長2メートルほどの巨大なヒグマです。隣接する公園の中へ。すると、突然ヒグマが車のほうに向かってきます。

男性は、すぐさま警察に通報
男性は、すぐさま警察に通報
「追っかけてきた。でかくて怖い」

 男性は、すぐさま警察に通報したといいます。

 クマが目撃された公園には、今も大きな足跡が残されています。足跡の幅はおよそ15センチ。

 苫小牧市役所は、比較的若いオスグマとみています。

近隣住民
「夜中寝ていた時なので。知らないうちに、この辺でクマが出没していたなんて本当にびっくりした。どこにいるのか分からないのが一番怖い。また出るかもしれない」

 周辺では、2日連続でクマが目撃されています。

2日連続でクマが…
2日連続でクマが…

 3日午前0時すぎに公園で。その30分後には、コンビニの近くで運転手が道路を横切るクマを目撃。

 翌日の午前7時すぎには小学校の近くを流れる川で新たな目撃情報が。市は、同じ個体の可能性が高いとみています。

苫小牧市環境生活課
千葉正樹主査

「住宅街のど真ん中に(クマが)出たことはなかった」

 今も市街地周辺の川などに潜んでいる恐れがあり、特別警戒態勢をとっています。

川の端、両サイドにカメラ設置
川の端、両サイドにカメラ設置
「これがカメラ(クマ)。出没後にすぐ付けた。川の端、両サイドが草で覆われているので、ここに潜んでいないか確認するため」
爆竹を鳴らして警戒
爆竹を鳴らして警戒

 クマの出没を防ぐために、市の職員が爆竹を鳴らして警戒しています。

苫小牧市環境生活課  千葉正樹主査
苫小牧市環境生活課 千葉正樹主査
「我々も現場で非常に怖い思いをしながら任務にあたっている。本当に危ないと思ってほしい」

 近くの小学校では、児童の下校に保護者が付き添います。

小学生の保護者
「子どもだけで歩かせるのは怖い」
小学4年生
「クマが近くにいたら怖いし、襲われたら怖い。外に出ていない」

 市街地でクマに襲われる被害は、実際に起きています。

近隣住民
「札幌で何年か前にクマが街中に。それがよぎって。絶対にあり得ないと思ったけど、あり得なくないと思った」
2021年6月にも
2021年6月にも

 4年前の6月には、札幌の市街地を猛スピードで走るヒグマ。男女4人が襲われて、重軽傷を負いました。

 「6月は特にクマへの警戒が必要」と専門家は警鐘を鳴らしています。

酪農学園大学  佐藤喜和教授
「毎年5月6月に市街地にクマが出る事例は、よく観察される」

 なぜ、6月にクマの出没が相次いでいるのでしょうか。

酪農学園大学  佐藤喜和教授
酪農学園大学  佐藤喜和教授
「今ちょうどクマの繁殖期の真っ盛り。オスの成獣は広い範囲をかなり動き回っている」

 繁殖期には、オスグマがメスを探すため行動範囲を広げるといいます。その影響で…。

「ヒグマもツキノワグマも今の季節は繁殖期」
「ヒグマもツキノワグマも今の季節は繁殖期」
「成獣のオスグマは社会的にはすごく優位。劣位である若いクマは、強いオスグマを避けて他の場所を求めた時に、市街地につながっている河川に迷い込んでしまった可能性はある。ヒグマもツキノワグマも今の季節は繁殖期なので、似たような事例が起こり得る」

 市街地でクマに遭遇した場合は、建物や車に避難するよう呼び掛けています。

  • クマを目撃した男性
  • 北海道苫小牧市 市街地にある公園
  • 隣接する公園の中へ
  • 男性は、すぐさま警察に通報
  • 2日連続でクマが…
  • 川の端、両サイドにカメラ設置
  • 爆竹を鳴らして警戒
  • 苫小牧市環境生活課 千葉正樹主査  
  • 2021年6月にも
  • 酪農学園大学  佐藤喜和教授
  • 「ヒグマもツキノワグマも今の季節は繁殖期」