住宅街で連日、目撃されている体長2メートルのクマ。実は今、各地でクマの出没が相次いでいます。そこには、ある共通点が…。
■なぜ6月にクマ出没相次ぐ?
住宅街でクマを目撃した男性が、恐怖の瞬間を語ります。
「威嚇する声がすごかった。グワーって。2メートルあったかな。おっかなかった」
クマが現れたのは、北海道苫小牧市の市街地にある公園です。
3日午前0時すぎ、住宅地の道路を歩いていたのは、体長2メートルほどの巨大なヒグマです。隣接する公園の中へ。すると、突然ヒグマが車のほうに向かってきます。
男性は、すぐさま警察に通報したといいます。
クマが目撃された公園には、今も大きな足跡が残されています。足跡の幅はおよそ15センチ。
苫小牧市役所は、比較的若いオスグマとみています。
「夜中寝ていた時なので。知らないうちに、この辺でクマが出没していたなんて本当にびっくりした。どこにいるのか分からないのが一番怖い。また出るかもしれない」
周辺では、2日連続でクマが目撃されています。
3日午前0時すぎに公園で。その30分後には、コンビニの近くで運転手が道路を横切るクマを目撃。
翌日の午前7時すぎには小学校の近くを流れる川で新たな目撃情報が。市は、同じ個体の可能性が高いとみています。
千葉正樹主査
「住宅街のど真ん中に(クマが)出たことはなかった」
今も市街地周辺の川などに潜んでいる恐れがあり、特別警戒態勢をとっています。
クマの出没を防ぐために、市の職員が爆竹を鳴らして警戒しています。
近くの小学校では、児童の下校に保護者が付き添います。
「子どもだけで歩かせるのは怖い」
「クマが近くにいたら怖いし、襲われたら怖い。外に出ていない」
市街地でクマに襲われる被害は、実際に起きています。
「札幌で何年か前にクマが街中に。それがよぎって。絶対にあり得ないと思ったけど、あり得なくないと思った」
4年前の6月には、札幌の市街地を猛スピードで走るヒグマ。男女4人が襲われて、重軽傷を負いました。
「6月は特にクマへの警戒が必要」と専門家は警鐘を鳴らしています。
「毎年5月6月に市街地にクマが出る事例は、よく観察される」
なぜ、6月にクマの出没が相次いでいるのでしょうか。
繁殖期には、オスグマがメスを探すため行動範囲を広げるといいます。その影響で…。
市街地でクマに遭遇した場合は、建物や車に避難するよう呼び掛けています。