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教育現場で教師に対する保護者からの理不尽なクレームが問題となるなか、全国で初めて民間のコールセンターが保護者からの電話を受け付けるという新たな取り組みが始まりました。
■「ちゃんと伝わる?」不安も
「子どもが学校でのストレスで家の壁を蹴って穴を開けた」
「お前たちの時給なんて2000円もないんだろ?」
「お前たちの時給なんて2000円もないんだろ?」
これは現役教師が実際に受けた保護者からのクレームです。
教職員にとって保護者から受ける連絡への対応が負担となり、業務時間が長引く一因にもなっています。
この状況を改善するため、静岡県裾野市は全国に先駆け、今月から保護者などからの電話対応を民間のコールセンターに委託する実証事業を開始しました。市内すべての公立小・中学校が対象です。
学校に直接連絡してきた保護者に対しては、次回からコールセンターに電話するよう案内します。電話を受けるのは、横浜市のコールセンターです。
静岡朝日テレビ 笹村朱里アナウンサー
「個人情報を取り扱うためセキュリティが非常に厳しく、実際の部屋はお見せすることができませんが、このような場所で相談業務を行っているということです」
「個人情報を取り扱うためセキュリティが非常に厳しく、実際の部屋はお見せすることができませんが、このような場所で相談業務を行っているということです」
電話のほか、LINEやメールなどでも相談を受け付けます。内容によっては、法律の専門家やカウンセラーなどが対応するということです。
民間のコールセンターを活用するメリットは?
トランスコスモス
デジタルカスタマーコミュニケーション総括
森紗介本部長
「なかなか可視化できていなかったものが、我々のような事業者を通すことで、すべてデータ化されていく。そこが今回の実証の価値かなと」
デジタルカスタマーコミュニケーション総括
森紗介本部長
「なかなか可視化できていなかったものが、我々のような事業者を通すことで、すべてデータ化されていく。そこが今回の実証の価値かなと」
市民からは、賛否の声が上がっています。
裾野市民(40代)
「ちゃんと先生に気持ちが伝わるのか気になる。間に入ることによって、何か違う解釈されちゃうと困るかな」
「ちゃんと先生に気持ちが伝わるのか気になる。間に入ることによって、何か違う解釈されちゃうと困るかな」
裾野市民(20代)
「最近いろいろ転職しかり退職しかり、結構仲介を担うサービスは増えてきてるので、全然問題ない」
「最近いろいろ転職しかり退職しかり、結構仲介を担うサービスは増えてきてるので、全然問題ない」
小学校の教職員はこう話します。
裾野市立富岡第一小学校 井上基貴教頭
「専門的な知識やデータベースをもとに対応してもらえることが、今後期待されます」
「専門的な知識やデータベースをもとに対応してもらえることが、今後期待されます」
実証事業は来年1月末まで行われ、今後、全国の公立学校でも導入するかどうか検討する材料の1つにするということです。
(「グッド!モーニング」2025年6月18日放送分より)