番組では“猛暑の中でも涼しい街”をシリーズで紹介してきましたが、その放送を見た北海道函館市の市長から「ぜひ取材してください」とお話を頂き、玉川徹さんが函館に行きました。
函館…猛暑日「150年で1日」
番組が3年にわたり12カ所をお届けしてきた“猛暑の中でも涼しい街”シリーズ。
先週「86年以上猛暑日知らず」の街、静岡県・石廊崎で今シーズンFinalを迎えましたが放送後、玉川徹さんの発言を聞いた函館から番組に熱烈なラブコールが届きました。これはもう行くしかないということで、涼しい街2025 Final“Again”は、玉川さんが函館を緊急取材。
人口およそ23万人、日本で最初に気象観測を始めた北海道函館市。街のシンボル・函館山。函館湾と港町の景観が一望できる100万ドルの夜景は、世界三大夜景の一つともいわれています。昼間とは打って変わった幻想的な景色が顔をのぞかせます。
100万ドルの夜景に彩りを加える3300発の花火まで。そんな美しい夜景を堪能できる函館に、玉川さんが到着しました。
「えーっと…思ったより暑いです。蒸しています。雨が降っていたんですよ。(ジャケットを)脱げばOKです」
函館駅は市の中心部ですが、2日午後1時頃は温度計は24.8℃を示しています。東京の同時間帯と比べると14℃ほどの温度差があります。
2日の函館市の最高気温は25.7℃。今年、北海道の各地で観測史上最高気温を更新するなか、函館は猛暑日を一度も記録しておらず、1872年の観測開始以来150年以上で、猛暑日はたったの「1日」だけです。
番組宛に2000文字のメールをくれた、函館在住の竹花郁子さん。
「涼しいでしょ」
「(Q.なぜ番組に連絡をくれたのか)玉川さんが『函館が気になるんだよね』ということで、すぐピピッときまして」
「ここはにぎやかな人気のある通りです。これが函館の和洋折衷。1階が和風・2階が洋風で、世界中で一番魅力的な街だと思っています」
函館市長「涼しさに恵まれていますね」
そしてもう1人、番組に熱烈なラブコールを送ってくれたのはこの方です。
俳優・大泉洋さんの兄で、函館市長の大泉潤さんです。
「(番組)のXにポストされたってことですよね」
「書くしかなかったんです」
「書くしかなかった」
「僕もちょっといろいろ気温を調べてきた、来る前に。勝浦も涼しいんですね、東京に比べればですよ。最低気温が25℃を超える日もあるんですよ。函館はこの夏、最低気温が25℃を超える熱帯夜が調べる限りないですね」
「ないかもしれないですね。私はクーラーなしで、もちろん寝ていますし過ごしています」
「この夏ずっとですか?」
「もちろんクーラーを今、家につけていませんので」
「あっ、ないんですか、そもそも?」
「クーラーなしで全然大丈夫です」
8月の最低気温を表したグラフ。青色で示しているのが函館です。
玉川さんが過去の放送で「エアコンなしでも寝られる」ボーダーラインと言っていた24℃未満の気温は29日あります。熱帯夜もなく、函館がいかに涼しいかが分かります。
「海の街なので風が山と山に挟まれた狭い所を風が通り抜ける所なので、海風が心地よくて、涼しさに恵まれていますね」
函館市民を取材しました。
「この年でもエアコンなしでも生きてられるよ。そういうことでは誇りを持ってもいいんじゃないですかね」
「エアコンはついていないんですよ」
昼に喫茶店、夜にバーを営む太田さん。
「風がもうクーラーみたいなものなので」
自宅にあがらせてもらいました。
「風が入ってくるしさ」
「(Q.2階もクーラーないですね)あるわけないでしょ。クーラーいらない」
窓の外にサーモカメラを当ててみると、1階部分の屋根は真っ青。温度は22.7℃を表示しています。
布団に横になる太田さんも、体はまだ熱が残っているものの25℃。
「都会は生ぬるい風が吹くじゃないですか(函館は)ああいうのではないから、どこかヒンヤリしている。厚めだけど軽い、夏掛け布団ではあるけれども、こういうのを掛けていい夢を見るのよ」
「秋みたいな気温ですよね、本当に」
5月に千葉県から移住してきたばかり、初めての函館の夏を経験した渡辺さん。部屋にエアコンはついていません。
「(Q.千葉の時はどうですか?)クーラーはガンガンですね。もう外は出たくなかったです」
「今、窓は開いているんですけど、普段そんなに開けない。夜は特に。扇風機はあるんですけれど、軽く風を浴びていれば全然過ごしやすい。本当に最高」
移住の相談件数も多いという函館。段違いの涼しさのなかでいま人気なのが函館との「二地域居住」です。
「二地域居住」東京から“避難”も
「東京に拠点がありながら函館にも住む人というのは、どれくらいいるかというのは市では分かっている?」
「そういうデータをこれから取り始める。実際に二地域居住を始めた方は何名か把握はしているが、相当いるはずなんですよね」
実際に「二地域居住」を送っている人に話しを聞きました。
「(Q.家族はどちらに?)今、埼玉にいます。北海道内の他のエリアより涼しくて海が近いので、夏休みとかになると函館に来て長期滞在して」
「7月・8月・9月は出来る限り(東京には)戻りたくない。そのなかでも8月は絶対に戻らないって決めてます」
8年前から東京・大田区と「二地域居住」をする、建築士の金谷さん。夏の期間は涼しい函館で過ごし、暑さから“避難”。「二地域居住」のメリットを生かして、一年通じて快適に過ごしているといいます。
「いるメリットがないですからね、東京に。暑すぎて。特にここは別荘地みたいな。自然の風で空気の対流を楽しんでいます。ここはもう私のパラダイスです」
今回、玉川さんは不動産業者と一緒に「二地域居住」をしている方の許可を得て、特別に部屋に上がらせてもらいました。
「あれ海ですか?」
「海です」
「海見えるんだ」
「津軽海峡側ですね」
「海がはっきり見えますね、目の前の」
「こっちから見える風景は…湾が見えるんですね、こっちからも」
「こっちからは函館山」
すると、部屋のある異変に気が付きます。
「こちらは?」
「ここもエアコンついていない」
「エアコンないの?過ごせるな〜エアコンなしで」
“北海道三大温泉”の一つ「湯の川温泉」にあるこのマンションでは共用の温泉も付いていて、毎日温泉に入れるのも魅力です。
「エアコンないってホントなんだ…ほんとにないんだねエアコン…」
そして、函館ならではの物件もありました。
「すごいんじゃない?これだ、テレビで見たやつだ!」
バルコニーを出たら“100万ドルの夜景”を独り占め。
「この夜景ですよ〜これ、もれなくついてくるね。風が吹いているというのもあるが十分涼しいですよ。これは窓を開けて風が通ったらクーラーいらないと思います。夜はやっぱり涼しい。よし、本気で考えるか!」
注目の「二地域居住」医療も充実
涼しい函館で人気の「二地域居住」。実際に住むとなった場合、大切になるのが病院です。
「心配なのは病院なんですよ、もう60歳を過ぎてくると。病院は函館どうですか?」
「病院はかなり充実している」
「大きな病院もある?」
「100床以上の病院が18あります」
「そんなにあるんですか?」
「あります」
「一番大きな病院は、どれくらいの規模になる?」
「市立函館病院があって」
「病気で心配という部分では、きっちり高いレベルの医療を受けることはできると」
「そうですね、安心していただけると思います」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年9月3日放送分より)