「優勝チームの4番に!ヤクルト主砲・村上の想い」[2021/11/23 09:00]

【日本シリーズ第3戦のみどころ〜ヤクルト編〜】

本塁打39本、112打点 自身初の本塁打王を獲得した
ヤクルトの若き主砲・村上宗隆(21)
昨季から全試合4番で出場し、チームを6年ぶりのリーグ優勝へ導いた立役者となった。

そんな村上がキャンプ中からよく口にしていた言葉が、
「優勝チームの4番になりたい」

「日本一の打者」でもなく、「日本一の4番」でもなく、
「優勝チームの4番になりたい」という表現を村上は使う。

2年連続の最下位を味わい、勝ちたい想いが強くなったのはもちろん、
自分の結果よりも、チームの勝利を優先する気持ちの表れなのだろう。
村上は、今シーズン106個のフォアボールを選んだ。この数字は両リーグダントツのトップである。
シーズン終盤は、本塁打・打点の打撃タイトル争いが白熱していただけに、
「打ちたい」気持ちが強くなって当然。
そんな中でも村上は、無理に打ちに行かずチームのためにフォアボールで出塁し、チームに貢献。
見事チームをセ・リーグ覇者へと導いたのだ。


高卒4年目にして、なぜこれほどの活躍が出来るのか、
史上7人目・平成唯一の三冠王 松中信彦氏に話を聞いた。

村上選手の凄さは、「広角にホームランを打てる」こと。
一般的に、逆方向へのホームランは難しいとされているが、
今シーズンの村上選手は、3割以上も逆方向(レフト)へホームランを放っている。

では、何故広角にホームランを打てるのか。
松中氏は、村上のスイングついて、「軸がぶれない」ことを特徴に挙げる。
普通の選手は、(左バッターの場合)左足から右足へ体重移動しながらスイングするが、
村上選手の場合は、軸をぶらすことなくその場でスイングできる。
それにより、ボールに力が伝わりやすくなるのだという。

松中氏の分析について村上選手に尋ねると、
「中学・高校あたりから、どうやったらボールを遠くに飛ばせるのか試行錯誤してきて、それが今に繋がっている」と話してくれた。

21歳にして、平成の三冠王を唸らせるスイングを作り上げた村上。

更に村上は理想の4番像をこう語る。
「大事な場面、大事な試合で勝負を決める一打を放ち、チームを勝利に導くのが理想の4番像だと思っています」

日本シリーズ第1戦では、同点の場面で勝ち越しホームランを放った。
惜しくも勝利とはならなったが、日本シリーズという大事な試合でも躍動を続けている。
「優勝チームの4番になりたい」村上が追い続けてきた目標まで、あと3勝。
日本一を決める舞台で、どんな活躍を見せてくれるのか、若き主砲から目が離せない。

【SMBC日本シリーズ2021】
11月23日(火)ごご5時50分〜
テレビ朝日系列地上波にて生中継(※一部地域を除く)

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